小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

まるちゃん、さよなら

ホント、ニポン人って気持ち悪いと最近つくづく思うのである。

あ、誤解されるといけないので最初にはっきり断っておくが、私が今ここで気持ち悪がっているのは 「ニポン人」 である。 皆さんや私が思い浮かべる 「日本人」 や 「にっぽん人」 と一致している保証はない (というか、たぶん一致してない) ので、勝手に怒り出さぬように。 右や左のややこしい政治思想をお持ちの方々にケンカを売る気はまったくない。 「ニポン人」 という語感が受け容れられない方は、こんな記事を読む必要ありませんので、「真の日本人とは・・」 とか 「本当の意味での日本人ならば ・・」 とかいった意味不明な深遠な言葉を代わりに使った議論をお仲間とお楽しみください。

 

皆さんご存知のとおり、先週の土曜日、大坂なおみさんが全豪オープンで優勝したのだが、NHK、何を思ったか急に夜の 7:30 に緊急特番を始めたのである。

「う、うわぁ! 大坂選手が優勝ですぅ! 北野たけしの通常番組なんかやってる場合ではありません! 緊急特番ですぅ!」 だと。 

頭おかしいよな、NHK。いろんな意味で。

大坂さんが優勝してなんでびっくりしてるんだよ。 大坂さんって、どこからどうみても、現在の世界最強 (を争う一人) だろうが。 「勝ってびっくり!」 なわけないだろうが。

ニポン人って、なんというか、心の底から負け犬根性が染みついているのな。 頭も悪いし身体も弱いから、何をやってもどうせ勝てっこないっていうのがどんな時でも話の前提 (笑)。

昔、飯田覚士というボクシングの世界チャンピオンがいたのだが、そのタイトル防衛戦で実況中継アナが、

「あーっ! チャンピオン、いけませんっ! 正面から挑戦者と打ち合ってはいけませんっ!」 

と絶叫するのを聴いて、家人と二人で爆笑したことを二十年ぶりに思い出したぞ。 どんなチャンピオンやねん、それ。

まさか NHK の連中って、大坂さんもその手のニポン人チャンピオンと同じレベルだと思ってるのかね? 「ニポン人はどうせ勝てないのだから、ゴールデンの通常放送枠に入れるのやめておこう」 ってなもんか。 でも、それってすべての関係者に相当に失礼なことをしてるぞ。 

「優勝した 『から』 緊急放送する」 って、他にもいろんな意味でみっともないのである。 どうせ放送するのなら、最初からその時間に放送予定に入れておけよ。 NHK ってホント情けない。 

 

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ニポン人って、頭も身体も弱いくせに (いや、正確には 「弱いからこそ」 か) 勝ち負けに異様にこだわるのが、とても気持ち悪い。 前にも書いたが(これね → ついでにベーコンもくれよ - 小野俊介 サル的日記)、ニポン人って今でも、明治維新以来の軍事教練みたいなので勝ち負けをつけるのが好きで好きで仕方ないのな。

ニポン人って、子供のときに、学校の運動会で訳も分からず紅組や白組に放り込まれ、勝ち負けへの執着を無理やり教えこまれる。 大人になったら、今度は政党や政治家や社内政治 (出世) の勝ち負けに命をかける。 ニポンの学校教育の成果がしっかり出てます。 で、その手のバカたちが一致団結してこだわるのが 「ニポン」 の勝ち負けである。  

聴くところによると、ニポンでは、ニポン代表チームは、ニポン人一丸となって応援しなきゃいかんらしい。 サムライジャパンだの、なでしこジャパンだの、妙な名前がついているやつ。 ニポンのチームじゃなくても、ニポン人がそこで活躍すればニポンの勝ちという解釈らしいね。 米国大リーグでニポン人大リーガーが、NBAでニポン人が、出場して活躍すればそれでニポンの勝ちなんでしょ? ニュースでそう言ってたもん。 

スポーツだけじゃない。 ノーベル賞をもらった人の国籍がニポンならニポンの勝ちで、ニポン以外なら負けである。 でも何年か前、「ニポンが勝った!」 と総理大臣を筆頭に大喜びしてたら、受賞者の中村修二先生に 「おまいら、勝手にオレを大嫌いなニポン人扱いすんな! オレはアメリカ人だ!」 って盛大に怒られたこともあったっけ (笑)

ニポン人がアメリカの大学で教授になって、自分の研究室を持ったときも、ニポンの勝ち。 その手のおっさんたちが凱旋帰国するとニポン中のメディアが歓声をあげる。

飛行機が墜落したときには、ニポン人が犠牲者に含まれていなければ、ニポンの勝ちという扱いになる。 テロリストがどこかの国で人質を取ったときにも、その中に日本人がいなければニポンの勝ち。 どこかの国で大地震が起きたときには、そこでニポン人被害者がいなければニポンの勝ち。

・・・ あー、書いてて気分が悪くなってきた。 あ、でも、もしニポン人がこれを読んでいたら、私とは逆の意味で気分が悪いんだろうね。 お気の毒に。

 

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で、コロナワクチン・治療薬である。 ニポン産ワクチン・治療薬の出遅れやニポンでのワクチン接種の遅れは、ニポン人にとっては「ニポンの惨敗」 らしいね。 「ニポンとしてなんとかしないといけない!」と、鼻息荒く、政治家やお役人がまたもやうごめき始めましたね。 「ニポンの創薬力の強化育成」 だの、「新たな医薬品産業ビジョン」だのと大騒ぎを開始しておる。

こいつら、完全にビョーキである。 遺伝子レベルでバカが組み込まれたバカである。

 

よーく耳かっぽじって聴けよ。 昭和、平成、令和とこれまで何十年間も、あんたらニポンの政治家・役人たちが、それと同じ政策をずーっとずーっとやってきたの。 「ニポンの勝利を目指して、ニポンの医薬品産業 (内資系企業) をグローバル勝者にしよう!」 などと、WTO の理想もクソもないようなこと・満州事変の頃と同じようなことを (笑) 言い続けてきたのよ。

にもかかわらず、その帰結が今の惨状なのである (注: ニポン人の目には惨状なんだろ? 私の目には 「当然の帰結」 にしか見えんが)。 あんたらと同じニポン人の、あんたらと同じ程度のおツムを持った政治家・役人がずーっとやり続けてきたことが、予想どおり、今の結果を生んでいるのである。 それをまた繰り返して、どうして今度は勝てるのよ? どうして勝てると思えるの? あんたらのやってること、何もかもが相当におかしいことに気付いてますか?

  

私はニポン人ではないので、ニポンに肩入れするような提案をする義理はない。 ニポン人の滑稽劇を大笑いして見てればそれでいいのだが、それではあまりに情がない。 あえて一言申し上げるとするならば、あなたたちが何十年も懲りもせずに掲げ続けている 「ニポンが勝つ」 っていう目標自体がとてつもなく変 であることに、あなたたちニポン人自身がそろそろ気付くべきなんじゃないかと思います。

勝ち負け以前の問題として、あなたたちの言う 「ニポン」 ってのがまるで意味不明なのである。 ぼんやりしてて、歪んでいて、形がない。 その 「ニポン」 ってやつ、モゾモゾと気持ち悪く蠢 (うごめ) いてるよ。 ありゃ、よく見ると 「ニポン」 って、あんたらニポン人を喰ってるぞ。 そうか、「ニポン」 のエサはニポン人なのね。 あんたら、ずっと前からそれに気付いているのに、黙ってるんだ。

 

ちなみに、世界のあらゆるところでゼニを稼いでメシを食ってるいわゆるグローバル企業 (ニューヨークやロンドンやバーゼルにいる top brass の方々) は、そんなニポン人の生態を完全に理解してますよね。 だから、たとえば国際機関 (WHOなど) でもICHでも、ニポン人は名誉白人・名誉支配層扱いにしておけば OK。 ニポン人を 「ニポンが勝った」 気分にさせてさえいれば、後はどんだけニポン人から搾取しようと思うがままである。 ワクチンなんかは当然後回しで OK。

 ニポン人社長がいるニポン企業だって、グローバル企業と本質的には同じである。 先日テレビを見てたら、 「ニポン人を救うのがニポン企業たるわが社の使命です。 ニポンの national security のためにワクチン開発頑張ります!」 などと胸を張り、ニポン人を喜ばせてるニポン人社長がいたが、それってもう根本的にダメな道筋・隘路 (あいろ) に陥っていることに気付いているのだろうか。(注 1) 社長さんのセリフって、北朝鮮のミサイル開発者のセリフとそっくりだよ。 満州事変の頃の国策企業の人たちのセリフとも似てる。 ニポン人はもはや 「勝ち」 と 「負け」 の区別すらつかなくなったのですね。 

かわいそうに。

(注 1) もしこの社長さんが、絶望的な状況に気づいてるのに、当面ニポン社会で甘い汁吸うためにニポンびいきを熱演してるのだとしたら、それはそれで、先の戦争でニポンをほとんど滅ぼした戦争指導者や財閥のヒトたちと同じ臭いがする系列のヒトである。

 

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養老先生のところのニャンコのまるが死んでしまった。 身内でもなんでもないのに、こんなに悲しいのはなぜだろう。

まるの好きだったお庭の昼寝場所に最期のまるを寝かせてやって、そのそばにポインセチアの鉢を置いた先生の奥さん。 出張先から帰ってきて、まるの亡き骸を見下ろしながら 「なんでここにポインセチアがあるの?」 と尋ねる養老先生。 「もうすぐクリスマスだから」 と奥さんは答え、養老先生は 「あ、そう」 とうなずく。

このやりとりに、涙が止まらなくなったサル的なヒト。

NHK はこんなに素晴らしい番組も作れるのですね。 今日の記事ではむやみにいぢめてしまってすまんかった。 ごめんなさい。

 

www6.nhk.or.jp

 

じゃあ、またね。

ワクチンはまだまだ手に入らぬが、皆さん、風邪ひかないようにね。