いろいろとさびしいことが多くて心が晴れない今年の春。 皆さんはどんな感じですか。 大丈夫? しくしく泣いてない?
震災の直後に始まった村上ゆきさんのラジオ番組が3月で終わってしまうのである。 TBSラジオ 「村上ゆきのスローリビング」。 10年前、震災そして原発ボッカーン、いろんな意味で心が凍り付きそうだったあの春の夕方。 ラジオからゆるーくやさしい声が流れてきたときには、ホント、涙が出そうになったっけ。
少しずつ世の中が明るくなってきて、ふと思いついて日曜日の夕方、この番組の時間にジョギングを始めたのである。 ゆきさんの歌声を聴きながら季節の移り変わりを肌で感じる30分間。 人生で初めて日曜日の夕方が辛いものではなくなった。 そんな番組が終わってしまうなんて ・・・
村上ゆきさんって、少し前に積水ハウスのCMソングを歌っていた人です。 エンドレスライスというユニットで 「結婚写真」 という、王道に涙が止まらない曲も出してます (youtube で検索を)。
私はこの曲も大好きである。 あ、あ、いかん。 またはらはらと涙がこぼれ落ちそうな春の宵。
「杉田敏 (さとし) です。 やさしいビジネス英語の時間がやってきました」 の NHK ラジオ英語講座も3月に終わってしまうことに。 なんと、34年前からずっと続いていた伝統の番組。 皆さんの中にも聴いてる (た) 人、多いでしょ? 私もずっと聴いてました。 ボストンに留学してたときにもテキストを買ってた、という筋金入り。
私の英語の8割はこの番組で鍛えられたものである。 留学できたのも、FDA の連中とガイドラインの書き方めぐって大ゲンカできたのも、今エラソーに学生の論文を直してるのも、杉田先生のおかげである。
私だけではない。 お役所の英語自慢連中の多くもこの英語講座を聴いてました。 二十数年前に北海道出張したとき、空気読まない系の同僚のあんちゃん (医者) と同じツインルームに泊まることになったのである (安い出張ツアーパックを使ったため)。 外で一緒に飯食って部屋に戻り、やることもないからとっとと寝てしまうことにしたサル的なヒト。 うとうとと眠りについたそのときである。 突然、部屋中に響き渡る大声が。 びっくりして目を覚まし隣を見たら、ベッドに腰かけたあんちゃんが大声で英語を喚 (わめ) いておる。 そう、こいつ、この英語講座を出張先でもラジオで聴いておったのである。 聴いておるだけでなく、ビニエットを大声で朗々と復唱しておる。 隣で同僚がもう寝入ってるのに。
杉田先生、この男、どうにかしてください (泣)
空気読まない系のこのあんちゃん、その後もお役所の内外で空気読まない系の事件を引き起こしているのだが、それはさておき、英語の学習意欲の高さだけは認めざるを得まい。
就職してからずーっと続いていたラジオ番組が終わる。 なんか、自分の職業人人生も終わりかけているのだなぁということを身をもって知らされた感がある。 さびしいものである。
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中学・高校を岩手の一関という地で過ごしたので、地元の人たちのブログを時々のぞいていたのだが、そのうちの一つが今日で終了してしまった。 手賀沼の光景とアルツハイマー病になってしまった奥さんとの電話での会話を毎日欠かさずにアップしていた、おじいさんのブログである。 おじいさんご本人の視力が落ち、もはや写真を撮ることも、ネットに書き込みをすることもできなくなったとのこと。
気の毒なことに、コロナのせいで、この一年間は、日々記憶が薄れていく奥さんと直接に施設内で面会することが一度もできず、週に1回くらい駐車場から窓越しに顔を合わせるのみであった。 そのときの様子を丁寧に記事にしてたっけ。
おじいさん、これまで何十年もブログを書いてくださってありがとうございました。 自分と奥さんの介護の段取りをうまく整えて、しっかり養生してくださいね。
赤の他人とは言え、ブログや SNS でのつながりがある方が目の前から消えるのはとてもさびしい。 これからはこういう別れも増えるのだろうな。
おまいらも、サル的なヒトがくだらん妄言含蓄がある高尚な記事をいつまでもこのブログに書いてくれると思ってたら大間違いだぞ。 いつなんどき 「サル的日記、これが最終話でーす。 じゃね」 となるか分からんのである。 それがイヤなら、ほれ、遠慮なく研究室においしい栗羊羹とか、カニ缶詰め合わせセットとか、ネスカフェのコーヒー詰め合わせとか、送ってくれてもいいんだぞ。 金を出したくなければ、せめてコメントになんか書け。 な。 お互い短い人生なのだ。 ちょっとだけでも触れあえれば楽しかろう。
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そういえばだいぶ前に、ラジオ愛と自分がホントにジジイになったときの話を書いたことがあったのを思い出した。 8年前か。 同じようなことばかり繰り返し書いてるな、自分。 でもね、それでいいのよ。
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大学生・院生は卒業の季節。 最後の一年間、なんだか無茶苦茶な学生生活になってしまったね。 気の毒です。 だけど安心して。 こんな一年や二年、あっという間に遠い過去に流し去ることができるのが若者の強さです。 この先数十年間、自分の力でメシを食うことの喜びと苦しみをたっぷり味わってください。 頑張れ、若造。 応援してるよ。
♪ 美しく 美しく 風に立て 大空に向かえ
ところで、斉藤由貴さん、最近いろいろとわけの分からんことになっている気もする (笑)。 が、それも人生の味であり、深みである。
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やさしい言葉とため息で そっと私を責めないで
やさしい言葉とため息で そっと私を捨てないで ・・・
(「かなしいことり」 作詞・作曲 銀色夏生)
・・・ などと年輪を重ねた今の斉藤由貴さんに耳元で呟かれたら、男衆は魂が抜かれちゃうよな。 コトの善悪なんてもの、もうどうでもよかろう。 それで何が悪い。 人間だもの。
懐かしい銀色夏生さんの名前。「このワガママな僕たちを」 が今も本棚にポツンと残ってる。 この文庫本は自炊して pdf にするようなものではないから。
僕らがたどってきた昭和からの数十年を思っていたら、なんかまた涙が出てきたのでこの辺で。
またね。