小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

エラそうな奴らが大嫌い

「曲がったことが大嫌い」と叫んでいる原田泰造と同じくらい唐突で恐縮なのだが、世間の99%くらいの人たちと同様に、私は、エラそうな人が大嫌いである。 念のため確認しておくが、大嫌いなのは「エラそうな人」である。 「エラい人」ではないので、自分がエライと思っている人は勝手に怒らないように。

これまでの私の商売柄、エラそうな人たち、エラぶった人たちは周囲に事欠かない。 本人がエラそうなだけでなく、虎の威を借る狐タイプも多い。 ほんの数例を挙げると:

  • 議員会館で役人(当時の私)を感情にまかせて恫喝中に、興奮のあまり椅子から転げ落ちた議員さん
  • 「あなたたちはそっちに座って待っていなさい。 先生は間もなくお越しになって、こちらにお座りになりますから」 とお客である我々にテキパキ指示した、人権派弁護士事務所のオバサン 
  • かなり年上の同僚や部下を平然と「あんた」呼ばわりするオヤジ
  • 虎ノ門ハングリータイガーの仕切りがやたらと厳しいオバサン(今もいるのかな?)  等々

他にも挙げようと思えば数百件はあるぞ。 このサル的な人、貧乏性で物持ちが良いので、日時、当事者、状況を記録したメモが手元にしっかり残っている。 しかしまぁ、実名を具体的に挙げるのはさすがにヤバいことになるので (正確に言うと、無料のブログで使うのはもったいないので(笑))、止めておきます。 気の小さいサルだからね、ワシ。 ネタとして小出しにするとするか。

エラそうな連中を嫌いなのは、もちろん僕だけじゃないよね。 さて、そういう皆さんにお勧めなのが、南伸坊の「本人伝説」。 いつもながらの見事な顔芸に、脱帽っす。

本人伝説

本人伝説

ここで顔をいじられているのは、基本的にどこか「エラそう」な方々。 それを大笑いのネタにされているわけです。 一方で、エラそうな人に見えて、実はよく見るとそうではない人がいることにも気づかされる。 例えば、田中直紀 元防衛大臣の独白からは、本人にその気はないのに、勝手にエラそうに見えてしまう人ならではの苦しみがあるのかもしれんなぁ、と想像させられる。

「いや、私は政治家に向いてないんですから。 風邪薬飲もうと思って、水を一杯もらおうと思って国会内の喫茶店に入って、でも出てきた水だけ飲んで出ていくなんてことは私にはできません。 仕方ないから、コーヒーを頼んだんです。 風邪薬は飲んだんだけど、コーヒーが出てきたら、それに一口もつけずに去るというのもお店の人に悪いよなぁ、と思うからコーヒーも飲みました。 他人を傷つけぬための、当然の行動じゃないか。 それのどこが責められるべきだというのか? ・・・ 」

むろんこれって、南伸坊田中直紀本人に代わって独白してるわけで、そこは割り引いて考える必要があるのだが(笑)、論理・倫理はきわめてまともだ。 そもそも、政治家やメディアや我々国民が、「委員会中に断りなく抜け出す」ではなく、「コーヒーを飲む」の方を面白がって取り上げるから、訳が分からなくなる。 このままでは、そのうちに、「外務大臣は排便後に右手でお尻を拭いているそうじゃないですか。 インドの方々の気持ちを逆なでするようなそのような行為はいかがなものか?」 とかメディアが取り上げ始めるかもしれないと心配になったりして。

話を戻す。 しかし結局は、「エラそうな奴は大嫌い」と威勢のいいことをわめきながら、年をとるにつれて自分自身がエラそうなヤツ化していくのが、世の常なんだろうね。 私自身がそうだ。 その自覚がある。 最近、学生は寄ってこないし、企業の若手は寄ってこないし、エラそうなおじさん・おばさんからも「こいつとは無用に関わらん方がよさそうだぞ」と思われているらしく、不愉快そうな視線を飛ばされてるし。 相当エラそうに見えてるんだろうなぁ。 すまんすまん。

無駄かもしれんが、ここに「小野俊介は、ジジイになっても、エラそうな人には決してならないぞ」宣言しておきますね。 少なくとも、無反省な今の(一部の)じいさん・ばあさんたちのようには決してなるまい。

もし、宣言にもかかわらず、エラそうな人になっちゃったら? そのときには、ユーミンの「よそゆき顔で」にのせて ♪ エラそう顔で すれ違ったら 好きなだけ笑って ♪ ってみんなで大笑いしてください。 陰で笑わず、面と向かって笑いとばそうね。