小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

おめでたくもない新年

お久しぶり。 新年ですが、皆さんお元気?

こちらは新年早々の講義などを終えて、三連休で一息ついているところ。 最近の米国FDAの動向を講義したのだが、こんなものを教えても受講者が困惑するだけかも、と思う。 現在の米国厚生省・FDAって、もはやまともな規制当局ではない。 常軌を逸した異常な振る舞いをしているので、こちらがどう努力してもまともな講義にはならないのである。

たとえば、米国政府(FDA)が一昨年(2024年)に出した「臨床試験には多様な人たちに参加してもらおう」という趣旨のガイダンス案を、米国政府(大統領と厚生大臣)が「こんなひどいガイダンス、認める気はない」と堂々とホームページで宣言している状況。 事実上の内戦状態 である。 いや、冗談ではない。 マジである。

「日本をこんな惨めな国にしないようにしましょうね」 という内容の講義を少なくともあと数年はしないといけないのかと思うと気が滅入る。 商売とはいえ、こんな哀れな国・連中を相手にしないといけない製薬企業、PMDAの方々も気の毒。

こうした状況で恐ろしいのは、私たちの側の慣れと無関心である。 米国で内戦が起きているという異常事態なのに、こうした頭のおかしい連中の振る舞いにすっかり慣れっこになってしまって、これらの事態を「異常」「常軌を逸した」と記述するのを最近では止めてしまっている気配がある。 「他国の嵐はいつか通り過ぎるから、目くじら立てず放置しておこう」という事なかれ主義が引き起こした20世紀の惨劇を忘れたかのよう。

単に異常事態にうまく適応すれば良い、というものではない。 というか、これまでの平時のドラッグラグの産業論的な解釈すらまともにできないニポン人なのだから、異常事態に「うまく適応」できる能力があるわけがない。 大国アメリカが傾けば、弱小国ニポンのパブリックヘルス(医療・医薬品政策)も誘爆するよ。 もう火がついているかも。 

 

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21世紀の人類って、まだまだ戦争をやり足りない原始人である。 ホント、頭が悪い。 「もう殺し合いにはうんざりだ」と言い出すまでに、あと何十回、いや、何百回戦争が必要なのだろうね。 惨めだね、現生人類。 サル未満。

 

人類には、シンドラーのリストがあと何億ページ必要なのだろう。


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人類は「Merry Christmas, Mr. Lawrence !」と同朋にあと何億回伝えねばならないのだろう。


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「後悔が残るくらいがちょうどいい 春あわゆきのほかほかきえる」 の歌人東直子さんの短編集、「とりつくしま (ちくま文庫)」。

 

死んでしまったあと、あの世のお役人「とりつくしま係」 が、あなたの大切なヒトのそばにある「モノ」にあなたを憑りつかせてくれる、というお話。 ピッチャーマウンドにいる息子のロージンバッグだったり、残された嫁さんの日記だったり。

読んでいて「これは、たまらんなぁ・・」と涙が止まらなくなりますが、それでもおすすめせざるを得ない名作。 あっという間に読み終わるのも良い。

 

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・・・という感じで、なんだか生きる気力すら失われるような新春なのだが、時には楽しいことも起きる。 仕事からの帰り道、ボーダーコリーのかわいいヤツに手をぺろぺろしてもらったり、とか。 サル未満の人類よりもワンコニャンコの方がずっとまともに思える今日この頃。

 

風邪をひかぬよう、お身体に気を付けてね。 じゃまた。