小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

トホホな感じなのである

週刊アスキーに「トホホ日記」(注 1) とかいう感じの連載があったと思うが、パソコンの世界って、異様にトホホが生まれやすいのである。 で、私も、せっかく最新のパソコンを買ったのに、トホホな状態にある。 「トホホ」 って一体なんだろうというところには今回は突っ込まないで、先にいこう。

(注 1) 正確には「トホホ日記」ではなく、「東京トホホ会」。 М吉先生ご指摘ありがとうございます。

購入したのは Panasonic の Let's note の AX-2 という機種。 結構人気があるらしい。 そして、Windows 8 なのである。 へへへ、指先で画面をシュルシュル、スイッスイッ、ペタペタとするヤツなのである。 サル的なヒトは月額 2000円以上携帯料金を払えない経済状況なので、スマホには触れたことがない。 今回生まれて初めて、画面を触って操作するデジ物を所有したのである。

画面をシュルシュルとこする時の楽しさと言ったら ・・・ 思わず満面に笑みがこみ上げてくる。 技術文明って素晴らしいものだよなぁ ・・・ この感動、サル的である。 サルそのものである。

しかし、そうこうしているうちに雲行きが変わってきた。 困ったことに Windows 8 というやつの操作がさっぱりわからない。 最近はパソコン買ってもマニュアルは付いてないし。 まず最初に困ったのは、パソコンを立ち上げたのはいいが、電源の切り方がわからないこと。 果たして、ブチッとスイッチで切っていいのかどうかがわからん。 また、スタートボタンがないから、したいことが何一つできんぞ。 「コントロールパネル」 と 「マイコンピュータ」を探すのに、小一時間かかった。 が、見つけたはずの 「コントロールパネル」 と 「マイコンピュータ」 も、別の動作をしていったん消えてしまうと、再びそこにたどり着くのに小一時間 ・・・ ワシゃ呆け老人じゃなかろうか、と悲しくなってきた。

外付けDVDドライブの外し方もわからん。 いつもの「デバイスを安全に取り外す」 というちっちゃなボタンを押しても、カチャという音とともにDVDのお皿が出てくるだけ。 俺が取り外したいのはドライブ機器で、DVDそのものじゃあないんだが。

画面の右端の方に出てくるボタンのようなものも、ボタンを押そうとするとその前にフッと消えてしまう。 何回も同じ動作を強いられる。 

・・・・・・ 

ムッキー(怒) なんという使いにくさぢゃ、これは

堪忍袋の緒が切れた。 もうこんなパソコン放り捨ててや・・・ろうかと思ったが、さすがに48歳のオトナにはそんな子供じみたことはできないので、誰も見ていないところで本体の左端の方を爪を立ててギュウとつねってやった。 そっと、だけどね(笑)

我々世代は、この数十年間ずっとこういう経験をし続けてますよね。 Microso○t Of○ice のバージョンアップと称するものがその典型。 「新しい機能なんぞどうでもええわい! 前のバージョンと同じに仕事させてくれ」 という声は決して少なくないと思うぞ。 バージョンアップのたびに、「新しいバージョンの使い方を勉強してくださいね。 あなた方の仕事の効率が上がったり、創造的な仕事ができるんですから」 と言われ、使い方の勉強を強いられるのだが、もうたくさんだ。 あのね、マイクロ○フトさん、僕たちはそんなに暇じゃないのよ。 それにね、あなたたちになんか、仕事の創造性だの効率だのを定義されたくはない。

しかし、マイクロ○フトが特別にイヤなヤツなのかと言われると、そういうわけでもないよね。 マイク○ソフトのこのスタンスは、医薬品や治験でメシを食っている人たち(含自分)が 「国民は薬にもっと関心を持って、適切な薬の使い方を知るべきだ」 とか、「治験の意義を、国民はもっと理解すべきだ」 とか一方的に言ってるのと基本的には同じ構造だ。 「私(=製薬企業と規制当局)が決めたお薬のこの使い方に、患者の身体の方を合わせなさい。 ついでに皆さんの社会の価値観(=リスクベネフィット評価)も、企業と当局と学会の価値観に合わせなさい」 っていう現在の新薬開発の基本姿勢も同じ。 資本主義の世の中は、放っておくと自然にそうなってしまうんだよなぁ。 うーむ。

こういう話も 2月2日(土)の東大医薬品評価集中コース(IC)で少し触れ、議論したいと思います。 興味のある方は聴きにきてくださいね。 プログラムはこちらをクリック → Intensive Course | 医薬品評価科学講座 

とかなんとか言ってるけど、しかし、Let's Note AX-2 はかわいいぞ。 くるりんと液晶パネルがひっくり返ってタブレットになるところなんぞ、身もだえするほどキュートである。(注 2) 大事に使おうっと。

(注 2) こういうところを重視するのがトホホ者の特徴である。