小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

宿題を読者に強制しない

最近、昼間に東京の街を歩いていると、暑すぎて本当に意識を失いそうになる。

日本橋のオフィス街あたりを歩いていると、最初の十数分は、暑いなぁ、皮膚が痛いなぁ、汗がポタポタとベルトのあたりに垂れているなぁ、目がチカチカして痛いなぁ ・・・ などとホメオスタシス正常作動中 的な感想を抱くわけだが、それを超えて20分、30分と経つと、なんかちょっと違う感じになってきますよね。 頭がぼーっとしてくる。 音が遠くで聞こえるようになる。 色が分からなくなる(白黒になる)。 さらには、なぜかいい気持ちになる。 これってもうかなり危ない状態(笑)。

都心は夜も温度が下がらない。 数日前に千葉に行ったら、昼間は東京と変わらぬ灼熱地獄。 だが、夜の温度、風の吹き抜け方が都心とは全然違いますね。 「汐留に高層ビルが建ってから都心の暑さが無茶苦茶になってしまった」説に、都心で夜中まで働いていた者として、一票。

オリンピックの時の暑さ対策、なんて悠長な話をしてる場合ではない。 今すぐ、緊急暑さ対策が必要ですぜ、都庁の方々。 人が死んでますよ。 都心のサラリーマンオヤジの脳みそもほぼ死んでますよ。

東京の地面のコンクリートアスファルト)をすべて引っぺがして、猛烈な勢いで木を植えたいね。 今、都内では、葉っぱが少なくて道路が汚れないという理由でハナミズキ百日紅サルスベリ) がやたらと街路樹として植えられてるが、アホかと思う。 その手の見かけだけの貧相な木って木陰がろくにできないのよ。 植えるべきは、クヌギ、ブナ、シイ ・・・ といったデカく太く成長して、葉っぱが多くて (つまり木陰をちゃんと作ってくれて)、おまけにカブトムシやクワガタ (やムカデやハチや蛾) が集まる樹。 かなり偏った街路樹セレクションのような気もするが、文句あるヤツは出てこい。 リスさんも住めるようになるよ。(注 1)

(注 1) ただしリスさんも街中ではゴミ箱を漁るから、病原菌をもった害獣になるんだけどな。 ボストンで 「リスには触っちゃだめよ。 病気を持っているから」 とローラおばちゃんによく言われたっけ。 日本人って、外国でリス見かけるとすぐ 「かわいいー」 って手を伸ばすから。

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学生さんにちゃんと勉強させるのが私の仕事。 私の 「学生さん」 は、自分の講座の学生・社会人学生はもちろんだが、それ以外にも勉強に目覚めた社会人 (無料出張講義の受講生など) が含まれる。 学生さんに教えることを二の次、三の次にしている(ように見える)大学の先生が実に多い現状を見ていると、「あなたに必要なのは大学の教員という肩書き (labeling) だけなの?」 という疑問が湧くこともあるのだが、余計なお世話なのでしょうね。 すまんすまん。

で、最近学生たちに勉強させるための強制手法が 「宿題」。 これは今日の宿題の実例。 こんな感じの、軽い簡単なクイズをメールでポイポイと出していく。 ホントは毎日出さないといけないのだが、私の体力がついていかない。 ごめんね、学生さん。

難しいことをじっくり考えることも重要だが、毎日継続的に同じ領域の学問世界に (ごく基本的な概念に) 触れ続けておくことも同様に重要。 この宿題は後者が目的である。

もしかして、本ブログの読者で、こうした感じで宿題や課題を定期的に受け取って、ちゃんと勉強をしてみたいなぁ (でも、いきなり大学院に行く勇気と時間はないなぁ ・・・) と思っている方はおられませんか? もしいたら、私にコンタクトしてください。 統計学計量経済学、経済学(ミクロ)、倫理(道徳哲学)、意思決定論の初歩でしたら、 きちんと通信教育してあげられますよ。 皆さんのレベルに合わせて宿題を出して、解答を添削して、指導します。 むろん無料で。 限られた時間の中で、にはなるけど。

バイオ成長戦略だのの中で、おエラいさんが口をそろえて 「医薬品業界の人材教育が必要」 って毎度毎度 (正確にはこの何十年も) 言い続けているが、ここで大事な問題は、何を教育するか、ですよね。

  • 「本社(あるいは米国 FDA)の欧米人の仕事のやり方を理解し、真似し、欧米人上司に気に入られるように上手に日本支社 (あるいは日本の当局) で働く方法」 とか、
  • 「国際開発で、日本人症例数と日本への投資を最小限で済ませて、本社の欧米人を喜ばす方法」 とか、
  • 「世界の当局の人たちを上手に喜ばせる方法」 とか、
  • 「グローバル企業が気に入るような治験プロトコルへの CRC の従い方・従わせ方」 とか、

が、おエライさんの期待する人材教育の目的なのかもしれぬが、だとしたら私の通信教育は期待に応えられない。 ごめんなさいね。 そういう 「教育」 は、ほれ、あちこちでやってるから、そちらでどうぞ。

私が好きなのは、大樹 (権力・権威・現在ビジネスの覇権を握っている強者(例: グローバル企業)) の論理を鵜呑みにしたり、それにすり寄ることなく、自家発電・自給自足しながら 物ごとの理屈を根っこから・土台から考え、新しいこと・モノを生み出すことを目指す人材教育である。 今現在の勝者 (おそらくは明日の敗者) に好かれる物わかりのいい人材を育成するのではなく、次の時代を担う人材の教育である。 うーむ、かっこいいぞ、自分。 まさに言うは易しだな(笑) 実際にやってることはすごく地味なんだが、大事なのは志の高さだから、これでいいのだ。

自家発電・自給自足するためには、しかし、しっかりとした学問・科学の基礎が必要。 まずはちゃんといろんな学問を勉強しないといけない。 コツコツと何十冊もの教科書を読んだり、講義を聞いたり、本物の先生とディスカッションしたり、ね。 業界で何年か働いていると、何も勉強していないのにいつのまにか 「れぎゅらとりーさいえんす」 とやらが習得できるらしいとの噂があるが、そんな都市伝説を真に受けてはいけない。

・・・ ということで、新しい試み 「通信教育」、 興味のある方はコンタクトしてください。 具体的なやり方は相談の上で。 時間・体力との勝負もあるので ・・・(急に弱気になったりして (笑))