小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

サル的な日々

昨年の9月くらいから、私の教室が入っている建物が耐震工事中で、近くのプレハブ小屋に仮住まいさせてもらっている。 工事はあと数か月続く予定。

仮住まいでも毎日そこで仕事をするのだから、大量の本や資料、コピー機、冷蔵庫、コーヒーメーカー、電子レンジなんかは全部運び入れたのである。 LAN や WiFi の設定は電気・電子系の達人Y川さんにお願いして、無事、快適な仕事環境を維持しているのだ。 ありがたいことである。

しかしこのプレハブ小屋、電気のアンペア数がちょっと小さいらしい。 Y川さんが、「コーヒーメーカー、トースター、電子レンジを同時に使うとブレーカーが落ちます。 使うのはどれか一つにしてくださいね」 と私と秘書さんたちに念を押して、それぞれの機械ごとにスイッチがついたコンセントを用意してくれた (下の写真参照)。 おおっ、これならサルでもブレイカーを落とす心配はないぞ。 だって、使うたびにカチッと一つだけスイッチを入れればいいんだものな。

寒い季節、電子レンジは冷たいお弁当を温める必需品だ。 家人は週に3回くらい、息子の弁当を作るついでに私の弁当を作ってくれる。 実にありがたいことである。 最近、サラメシ(NHK、月曜 10:55-) を見てると涙がポロポロとこぼれ落ちて困るのである。 日々の弁当って人生そのものだよね。 このプレハブ小屋に入居してから数か月間、家人に感謝しながら、お弁当をレンジでチンして食べていたのである。 むろんブレーカーが落ちないように、コンセントの真ん中のスイッチをカチッとオンにして

さて、本日もお昼のお弁当タイムである。 弁当の包みを開けると ・・・ おおっ、大好物のイカリングが入ってるぢゃあないか、ムッキー!!と大喜びのサル的なヒト。 腹ペコだし、早く食いたくて仕方ないが、多少は進化したサルとしての自負もある。 まずはいつものように文明の利器、電子レンジに弁当を入れる。 レンジのタイマーを1分半に設定して、スタートボタンを押してっと ・・・ チン! はい、いつものようにホカホカ弁当の出来上がり。

熱々の弁当を抱えて席に戻って、 「いただきまーす」 をして、ソースまみれのホカホカのイカリングをパクリ。 う、うまい。 その味が口の中で消えぬ間に、ご飯をパクリ ・・・ ・・・ 

・・・ ・・・ 

・・・ 何かがおかしい。

何かとてつもなく妙なことが起きたような気が ・・・

・・・

・・・ オレ、さっきコンセントの真ん中のスイッチ、オンにするの忘れてた。 それなのに電子レンジがちゃんと動いた気がする ・・・ な、何が起きているんだ?

ポルナレフ状態 (注 1) に陥り、混乱するサル的なヒト。

(注 1) 何のことかよくわからない人は、少年ジャンプ世代のおっさんに聞いてみよう。 きっと、「ジョジョ」 だけでなく、あの伝説の 「セクシーコマンドー外伝 すごいよマサルさん」 などについても熱く語ってくれるはずだ。

頭を抱えるサル的なヒトをじっと見ていた秘書さんが呟いた。

「センセ、前から言おうと思ってたんですけどね、あの真ん中のコンセントは新しく買ったネスカフェのコーヒーメーカーにつながってるんですけど。 電子レンジはよく使うから、別のコンセントにずっとつながったままですよ。 お昼になると、レンジとは関係ないスイッチを毎回毎回カチカチやってるから、このヒトいったい何やってるんだろうって、ずっと不思議に思ってたんですよ」

・・・ (゚Д゚;) ・・・

・・・

・・・ シクシク シクシク ・・・ 

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あまりに頭の悪い教員が不憫に思えたらしく、翌日、秘書さんがこんな風なシールをテプラで作って、そっと貼ってくれていた。

(注 2) 実物の写真である。

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あらゆるものは通りすぎる。 誰にもそれを捉えることはできない。
僕たちはそんな風にして生きている。 (村上春樹風の歌を聴け」)