本業で忙しく、ブログを書く気力がない。 すみません。 こういうときは、その、アレだ。 最近読んだ記事の引用なんぞでお茶を濁そう。 時々使う手だが、結構有効である。
<このQ&Aはイイ!>
村上春樹さんが読者の質問に答える、というサイトがある。 「村上さんのところ」(これね → 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト)。 その中に次のようなやり取りがあって、とてもまともな、良い答えだなぁと思ったよ。
村上さんにおりいって質問・相談したいこと
村上さん、こんにちは。
私は精神障害者(統合失調症)の女性、38歳、東京在住、夫あり猫あり子どもなしです。 最近安倍さんはさかんに女性が輝く社会を! とおっしゃっておられますが、私は病気のため思うように仕事ができず、諸事情により子どもも産めず、なかなか輝けません。
女性は輝かないと (つまり子どもを産んで、かつ生産的な仕事をバリバリする女性にならないと) いけないんでしょうか。 そんなの政治家のおっさんにとって都合のいいだけの女じゃないでしょうか。 輝けない女性でもそこそこ人生を楽しめるコツをご存知でしたらこっそり教えてください。 (猫2号、女性、38歳、アルバイト)Reply
僕のまわりの 「輝いている」 女性たちはみんな、安倍さんに向かって 「おまえなんかに、いちいち輝けと言われたくないよ」 と言ってます。 たしかに余計なお世話ですよね。 とくに輝かなくてもいいから、女性が普通に、公平に働ける社会があればいいんです。 僕はそう思います。 僕のオフィスは昔からずっと全員女性です。 男って、正直いって、うちみたいな仕事ではあまり役に立たないことが多いですね。 男にできるたいていのことは、女性にもできちゃいますし。あなたも自分の居場所をうまくみつけて、そこでそこそこに幸せに生きていってください。 とくにがんばらなくてもいいです。
村上春樹拝
私の教室内の 「輝いている」 秘書さんたちと共に、深くうなずき合う。 そのとおり、「おまえなんかに言われたくない」。 ここでいう 「おまえ」 は、世のどうにもならないおっさんたち全般ね。 政治家だけじゃなく、ダメ教員 (=サル的なヒト) も当然含まれる。 前から私も薄々気づいているのだ。 男 (おっさん、じじい) って、一般的に、臭くて、汚くて、嫉妬深くて (エラそうにしているおっさんたちの嫉妬深さは、女性の比ではない)、底意地が悪く、威張りまくっていて、それなのに見かけほど腹が据わってなくて、あまり役には立たないのよ。 ほら、オフィスであなたの前に座っている上司なんかそのとおりでしょ?
村上さんのサイト、Q&Aがたくさん載ってますからぜひご一読を。 無茶苦茶面白いよ。 期間限定らしいからお早目に。
<こんな記事があったよ>
駅などでホームレスのおじさんが売っている情報誌、The BIG ISSUE ビッグイシューの最新号 (2015 JAN 15、p18) の記事から。
飢える者を食べさせるという 「犯罪」 岩田太郎 (在米ジャーナリスト)
「米フロリダ州南部フォートローダーデール海浜公園で、ホームレスに食事を配っていた 90歳の慈善活動家、アーノルド・アボットさんが、警察に連行された」
飢える者を食べさせることが犯罪化されたと報じる、この2013年11月8日付ロイター電を読み、心を痛めた人は多いだろう。
ところがどっこい、アボットさんはその後も逮捕されていない。全世界の注目を浴び、当局者は手荒なことができなくなったのだ。 しかし、この条例をはじめ、「たむろ禁止条例」や「物乞い禁止条例」が全米各地の自治体で施行され、ホームレスであること自体が、さまざまな名目で犯罪化され続けている。 (中略)ホームレス問題のこじらせ方は、社会の諸問題の縮図だが、そこにこそ社会全体の課題を解決するカギがある。 ホームレスは犯罪ではなく、混沌とした世界を調和に導く処方箋の宝庫だから。
医薬品の世界でメシを食う産官学の皆さんはよくご存知だと思うが、日本はアメリカの 51番目の州なので、アメリカで起きていることは10−20年後に日本でも起きる。 そのうちに、新宿や渋谷で寝ているホームレスのおっさんたちの枕元に、使い捨てカイロを置いてあげたり、菓子パンを置いたりしたら、お巡りさんに 「おいっ、お前、何やってんだ!?」 って叱られる時代が来るわけだ。
いや、製薬業界で働く我々が心配すべきはそっちじゃないか。 逆の側。 道端で寝ている側になっているかどうかの方。 早期退職者募集と称するリストラ、相変わらず盛大にやっていると聴く。 ほら、1990年代から産官学みんなが狂ったように唱えてきた (今でも周回遅れの方々は熱心に唱えてる(笑)) 「グローバル様の到来ぢゃあ! グローバル様をお迎えするのぢゃあ!」 というグローバル教のご利益が、我々おっさん・おばさん世代にも現れ始めたのですよ。 やっと子供世代と同じ苦難を共有できるようになったのですね ( → 2014-12-23 - 小野俊介 サル的日記 )。
我々は99%の側。 どう考えても1%の側ではない。
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見ましたよ、「ゴーン・ガール Gone Girl」。 監督はあのデヴィッド・フィンチャー。 「セブン」 「ファイト・クラブ」、最近では 「ソーシャル・ネットワーク」 の監督ですね。 映画の評判がいいからって、勘違いして、ダンナ・奥さん、彼女・彼氏、あるいは兄弟・子供などと一緒に行ってはいけない類の映画です。 テイストとしては、数週間前に紹介した 「ブルージャスミン」 とちょっと似てたりする。
地雷を踏みたい方は、ぜひどうぞ。
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お茶を濁している割には、今回もグズグズとつまらんことをいろいろ書いたなぁ、自分。 皆さん、良い週末を。