小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

宇宙の端っこを考えたこともあった

暑いのか寒いのかがよくわからない天候が続いているが、皆さんの健康状態はいかがだろうか。 布団かけると暑いし、毛布だけだと寒いという微妙なこの季節、風邪などひきませんように。 昨日の夜、自室で毛布一枚かけてうたた寝していたら、ゾンビに追いかけまわされる夢を見て、「うぎゃー!!」 と叫んだ自分の声で目が覚めた。 夜、SIREN というゲームソフトのCМ (怖すぎて子供が泣き出すということで放送禁止になった代物)を youtube で見たりしたからだ。(注 1) ビビリーのくせに怖いもの好きのこの性格は、治らんなぁ。

(注 1) 怖すぎるので、リンクを貼るのはさすがに止めておくね。 興味のあるヒトは検索すること。

本日から、半年間続く週一回のレギュラーコースという業界人向けの研修が始まりました。 今年度の受講生(9期生)の数は、なんとぴったり100人。 9年間での延べ受講生数は1000人を超えました。 これから半年間。 無茶苦茶暑くなって、そして寒くなれば研修は終わります (なんと大雑把な季節感の表現)。 頑張って、できるだけ多くを学んで帰ってください。 同じグループの他社の受講生たちとも仲良くなってくださいね。 下手すると(笑)、一生の友人になったりもしますので。

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最近ちょいと忙しくて、ややこしい文章を書く気が起きないので、今日は最近読んだ本を紹介します。 本当は、〇売新聞の最近の記事の気持ち悪さについて、そろそろまた書くかとも思ったのだが、最近ではこの新聞、 「気持ち悪い」 を通り越して 「異常」 の世界に突入しているので、体力のあるときでないとこっちまで調子が悪くなっちまうな、と思った次第である。(注 2) 

(注 2) 自分たちが作って、自分たちが一面に載せた医療産業の政策提言を、翌日か翌々日の新聞で自分たち自身が 「なんとワンダホーな提言なんでしょう!」 と自画自賛するという荒業を平然とやらかしてる。 開いた口がふさがらぬ。 週刊誌と同レベル。

まずはこの本。 「山の仕事、山の暮らし」 (高桑信一 著)。

山の仕事、山の暮らし (ヤマケイ文庫)

山の仕事、山の暮らし (ヤマケイ文庫)

日本の山は、死にかけているわけです。 原生林などは別にして、その辺の山は、人間がちゃんと手を入れないと死んでしまうことは知っていますよね。 ゼンマイ取ったり、炭焼きしたり、もちろん材木を採ったり、そういう人たちがいて初めて日本の山が生きている状態に保たれるのである。 でも、山で生きる人たちが高齢化して、激減しています。 村や部落が丸ごと廃墟になっている状態も、田舎では普通に見かけるのが今の日本。 山のおじいさん・おばあさんの生き方、そして消え去り方に、涙。

この本も面白かったなぁ。 「日本ボロ宿紀行2」 (上明戸聡 著)

日本ボロ宿紀行2

日本ボロ宿紀行2

旅本なのだが、この著者は 「ボロ宿」 を選んで泊まるという曲者である。 しかし、著者は 「ボロ宿」 という言葉を決して悪口として使っているわけではないのです。 むしろ、愛情を込めた暖かい言葉。 「ボロ宿」 の写真満載で楽しい。 昔はこういう旅館がたくさんあったなぁと懐かしく思えるのは(実際泊まった経験があるのは)、僕らくらいの世代までだろうか。 

最後は、ちょっとスケール感大きく。 「主役はダーク」 (須藤靖 著)

主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫る

主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫る

著者の須藤先生は東大の宇宙物理の先生である。 須藤先生とは、たまに、とある出版社の会議でご一緒することがあるのだが、とても面白い方である。 「論理と正義で解決する話は、すっきりと白黒をつけようじゃないか」 といった感じのスタンスが実に楽しい。

ところで皆さん、「宇宙ってのは、大昔にはうんと小さい点のようなものだったのが、何かのはずみで「ビックバン」ってなことが起きてボッカーーンと爆発して、今も風船のようにポワーーーンと膨らみ続けている。 でもそのうちに、風船の空気が抜けたようにシュルシュルと小さくなって、最後はぺちゃんこになる」 なんていう説明を信じてはいませんか。 これってどうも根本的に間違えているらしい。

誤解1: 宇宙は有限な大きさをもち、端があり、その形は丸い。
誤解2: 宇宙はある一点の爆発から始まった。
誤解3: 我々の体や原子までも含めたすべてのものは、宇宙の膨張とともに大きくなっている。

これら全部誤解だそうである。 理科系の学生ですら、こういうレベルの誤解を多数が信じ込んでしまっているのは、 「ゴム風船表面2次元宇宙モデル」 があまりに素晴らしすぎる(見事な誤解を生むという意味において)から、らしい。

現在の標準的なモデルでは 「宇宙は無限であり、どこまで行っても果ても端もないと考えられている」 そうである。 そうか、そうだったのか。 宇宙の端っこにロマンを感じていた者としては、ちょっとがっかりである。 

他にもがっかりしてそうな人がいる。 例えば、「宇宙の端っこには一体何があるんだろうかって? フフフ ・・・ 聴きたいかね、お嬢ちゃん。 そこにはね、地獄よりも怖いものが ・・・」 っていうコンセプトで作られた映画 「イベント・ホライズン (1997) 」 に登場した、焼き魚用の金網のような模様が顔にある怖いオジサン。(注 3) 「宇宙には端っこは無い」モデルを前にして彼は途方にくれていないだろうか、などとふと心配になるサル的なヒトなのであった。

(注 3) この映画を見た人でないとわからんネタで申し訳ない。