小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

メアリー先生

皆さんに質問です。 年齢を重ねるにつれて、急激に涙もろくなったヒト、挙手してください。 ・・・ はい、139名の方の手が挙がりましたね。 手を下して頂いて結構です。

いや、なんというか、近年の自分の涙もろさ度の進行はすさまじい。 ドコモのコマーシャル見てたら、いきなり涙が止まらなくなってしまった。 ドコモさんさぁ、普段は異常に高いデータ通信料金を貧乏人からふんだくっているくせに、こんなところで料金還元しなくてもいいんだよ、まったく。

この日本語がうまく話せないタイ人留学生編(前編、後編がありますよ)で涙があふれてくるのは、自分でも理由がわかっているのだ。 留学したとき、本物のアメリカ人 (笑。 特に若いおねいさんたち) からまったく相手にされず、口をきいてもらえなかったもんな、ワシ。 来る日も来る日も、学食のカフェテリアで、一人ぼっちで、おにぎりを食ってたさ。 おにぎりが妙に塩辛いのは、な、涙なんかじゃないからな・・・

タイ人留学生編 前編

タイ人留学生編 後編


本物の (笑) アメリカ人連中がなぜか急にニコニコしながら私のまわりに集まり始めたのは、統計学の講義が始まってからであった。 これまで石の置物を見るような目で僕を見ていたホンモノの (しつこい (笑)) アメリカ人のおねいさんたちが、「ねぇ、ショーン(アメリカ人はシュンと呼んでくれない)、この問題なんだけどね、解き方教えてくれると嬉しいわ・・・」ってな感じで、猫なで声ですり寄ってくるのである。 このサル的なヒトは、統計学はちょっとできるけんね。

「ねぇ、ショーン、stochastic ってどういう意味?」と、統計学的概念を示す英単語の意味を尋ねられたこともあったっけ。 私の人生、後にも先にも、アメリカ人に英語の意味を教えたのはあの時だけである。

でも、栄枯盛衰。 諸行無常。 モテ期は、ほんの数カ月しか続かなかった。 統計学の講義が終わったら、また、一人ぼっちでおにぎりを頬張る日々に逆戻りしたのであった。

ドコモのCMに戻る。

そういうわけで、日本語が話せないタイ人留学生を見て涙がブワァーと出るのは自分でも納得できる。 納得できないのは、メアリー先生が出てくるCMの方である。 不思議なことに、帰国する英語教師メアリー先生に恋心を抱きつつメールを送る中学生男子バージョンのCMでも、涙が止まらんのだ。 こ、これは、一体どうしたことか。 俺は中学生か? 中坊なのか? 中学生から進化してないのか? かなり情けないぞ、47歳のこのサル的なヒト。 (注 1)

(注 1) 2021年、56歳になった今でも、メアリー先生を思うとまだ涙がこぼれてくる。 もう一生このままでいいと思えるようになってきた。

中学生男子(校庭の木陰から):
"I love you. I will never forget your beautiful blond hair."
「大好きです。 先生の美しいブロンドの髪を、僕は永遠に忘れません」

メアリー先生(空港から):
"Good bye for now. Please let me hear the same words again ten years later."
「また会いましょう。 10年後にもう一度、同じ言葉を聴かせてね」

あ、あかん。 台詞を書いてるだけで、また涙がポロポロと ・・・ 

あなたはこれまでどんな恋愛をしてきましたか? どんな人と出会い、別れたのでしょう? あなたの人生の思いのひとかけらを、本ブログのコメント欄に綴ってみてはいかがでしょう? などと呟いてみたりして。

みんな、せいぜいがあと3、40年ほどの人生なのだ。 いろんなことに心ときめいていた少年時代、黄金時代には帰れないとは知りつつ。