小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

カネや圧力では動かないよ

品川に開発本部がある、渡哲也と縁の深い某大企業の研修シリーズ、全9回が先週で無事終了。 皆さんお疲れさまでした。 短い期間であったが、ワタシ的にはかなりドタバタがありました。 私の方向音痴が露呈した大遅刻はブログに書いたとおり (方向音痴 2012-08-06 - 小野俊介 サル的日記 参照)。 

その某社(名前は出せない)だが、懇親会や飲み会の最後を秘密結社的な儀式で締める。 「では皆さん、締めは一・三本締めで。 御唱和ください。 ・・・ よー、パン、パン・パン・パン」。 奇妙だ。 明らかに日本古来の作法ではない。 「一」と「三」に妙な思い入れがあるらしいが、理由はわからない。 これ以上探りを入れると目黒川に死体が浮かぶ危険があるので、追及はここまでだ。

さて、同社での講義だが、上記の大遅刻の他にも、実は私が講義の開始時間を1時間勘違いした時もあった。 既に講義開始時間を過ぎているのに、こっちは1時間勘違いしているもんだから、ゲートシティ大崎マクドナルドで、

サル的なヒト: 「そこのおねいさん、僕に月見バーガーのセットをください。 飲み物はコーラをください!」

と店員さんにハキハキと元気な声で注文してたのであった。 席に座って、月見バーガーを一口かじって、「これは宇宙で15番目くらいに美味い食べ物だなぁ」 と感動してたら、連絡係のYさん(有能な中堅の方です)から携帯に電話が。 「何か事前に打ち合わせることがあったっけ?? Yさんって、本当にマメだなぁ、もう ・・・」 なんて思いながら呑気に電話に出た。

Y氏: 「あのーー、小野センセ、あなた今どこにいますか?」

サル的なヒト: 「へ? 今? マクドナルドでおいしく月見バーガー食べてますよ。 チーズが入ってると、またマッタリ感が増していいよなぁ、なんて」

Y氏: 「・・・ あのですね、みんな小野センセが来るのを待ってるんですけど(怒)。 すっ飛んで来んかい、ワレ!」

・・・ ということがあったのでした。 すみません。 一時間も講義時間を間違えたのは人生初なり。 たぶん加齢のせいです。 本当はその前の仕事があった赤坂見附マクドナルドに入ろうと思っていたのだが、目的地の大崎に着いてからゆっくりしよう、と方針変更したのでした。 方針変更してなかったらもっと遅れてた。 危なかったっす(笑)

・・・・・

私は、こうした企業に出向いての研修・講義では、一切謝金を頂かない。(注 1) 今回の各 1.5 時間×10回のシリーズものも、すべて無料だ。 単発の講演・講義 (百回以上やってます) でも同様に、謝金なし、交通費のみ。 企業の人から 「うちの社員が元気になるよう、喝を入れてくださいよ」 「いつもの医学・薬学とは違う視点の話をしてください」 と依頼されたら、喜んで、すべて無料で講義をする。  これまで十数年、ずっとそうだったし、たぶんこれからもずっとそうだ。(注 2) これは、別に自慢でもイヤミでもない。 当てこすりでもない。 世捨て人を気取っているわけでもない。 私なりの考えがあってのことである。

(注 1) 私をいぢめたい方々からの格好の攻撃材料になるといけないからきちんと書いておくが、例えば学会、大学、役所、公益法人、業界団体、研修会社などが主催する研修会等での謝金は、ありがたく頂戴していますよ。 常識人として。

(注 2) 私のこうした方針を苦々しく思っている私の家人、あるいは、うちの研究室の秘書さんから、「あの変わり者のサルはああ申しておりますが、本当は裏で料金を頂いているんですよぉ。 ごめんなさいねぇ。 謝金はこちらの口座に振り込んでくださいねぇ」 といって請求書が届いても、決して払い込まないように。 振り込め詐欺です、それって(笑) 

ビジネススクール的に言うと、「無料(=0円)」 は、10万円、5万円、3万円、1万円・・・の延長線上にはない、ということ。 無料は、異質な存在なのだ。

もう少しウェットに言うと、私は、自分の完全オリジナル講義(シリーズ)を、現時点でおカネでは売りたくないのである。 たかだか5万円や10万円や20万円で誰にでも購入され、消費される商品にしたくない。 取引は、すべて、人間関係・信頼関係によるのみ。 これまで研修を行った製薬企業さんの多くとは、長い年月をかけて築いた信頼しうる人間関係がある。 それまで人間関係が無かった企業さんとは、研修を行うことで、受講生や担当者の方々との信頼関係ができた。 医薬品の研究開発や販売に誇りを持ち、それを楽しんでいる(と同時に苦しんでいる)業界のプロたちとの、ヒトとしてのつながりだ。

「でも、それって、要は癒着なんじゃないの?」 と訝(いぶか)しがる人もいるだろうね。 そのとおり。 これは癒着です。 ある意味、おカネや商売がらみの癒着よりも悪質な癒着だね。

企業の友人と私の関係は、一人の人間としての誇りに根差した癒着です。 肩書きや立場で自分をエラいと勘違いしてるヤツなんぞクソくらえ、です。 裏でコソコソ、ではなくて、全部表に出てる癒着です。 会社も私も、どちらも金銭的にはまったく儲からない癒着です。 会社やお役所のおエラいさんには渋い顔をされたり、イヤな顔をされることもある癒着です (私は現場の人たちの味方ですから)。 国家権力や許認可権限の匂いや旨味(うまみ)をチラつかせた当事者がまったく出てこない癒着です。 患者会の人たちや薬害被害者の人たちにすべてベラベラとお話している癒着です。 パソコン・スマホを持っている全市民がアクセス可能なブログでも告白可能な癒着です。

それでも批判したい方は、どうぞご自由に。 何を言っても、凝り固まったモノの見方を変えないヒトはいるからね。

この「無料」の完全オリジナル研修シリーズ(いわゆる conceptual skills の鍛錬シリーズ)の詳細については、次回以降にもう少し具体的に紹介します。 「れぎゅらとりーさいえんす」 と称する似非科学の蔓延への対抗策でもあるので。 興味のある方々はいつでもコンタクトしてください。 企業だけじゃなくて、大学へも、病院へも、お役所へも、ご要望があればどこへでも喜んで参上しますよ。

さて、今日はここまで。 家に帰って、家族と癒着するか。 批判されることを承知で(笑)