小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

今日は誰がメダルとったの?

で、おりんぴっくとかいう運動会、まだやってんの? ほれ、ジュードーとかいう乱暴狼藉ごっことか、とらいあすろんとかいう下水飲み競争とかの国際大会をトーキョーとかいう灼熱とコロナ蔓延の街でやってるんでしょ? 世情に疎いワシだってそのくらいのことは知ってるぞ。

  

・・・ え、もう終わったの? なーんだ。

 

ニポン政府の愚劣さと IOC の貴族連中の醜悪さのせいで、競技そのものへの興味も失ってしまったサル的なヒト。 今回の オリンピックはテレビでも新聞でも1ミリも見なかった のである。 なんと誠実な態度だろう。 自分で自分を褒めてあげたい。

そのおかげで、「誰がメダルを取った」といったくだらない情報に接することなく充実した日々を過ごしていたのだが、ほれ、名古屋市のジジイのせいで、金メダル取った女の子の顔を一人だけは覚えてしまう羽目になってしまった。 あの耄碌(もうろく)ジジイ、余計なことしやがって。

ムッキー ヽ(`Д´)ノ

 

この数週間のテレビ、国営放送の教育テレビ(Eテレ)ですら一日中オリンピックを垂れ流すという、日本中が頭がおかしい番組編成でしたね。 テレビをつけた瞬間に、自己陶酔しながら感情を爆発させ、時に生煮えの人生訓もどきを語る選手たちがイヤでも目に入る。 それを感動話に仕上げて生暖かく目をうるませるスポーツキャスターたち。 スポーツ選手たちが尊敬に値する人格者だなんて1ミリも思わない私には、なんとも気持ち悪い数週間であった。

(昔の記事です → 指導者と称する方々、ありがとう - 小野俊介 サル的日記 )

 

で、この期間、私が見ることができたのはもっぱら NHK BS-3、それも再放送の番組のみであった。 でもね、そのおかげで、普段接することのない貴重な情報、たとえば ウズベキスタンの鉄道事情 中国の太極拳事情 なんかにやたらと詳しくなれたのである。 それも最新ではなくて、数年前の情報というプレミア付き(笑)。 まさにオリンピック様様と言えぬこともない。

たとえばね、ウズベキスタンの列車ではお茶が無料で飲めるのよ。 車掌さんに頼むとお茶のポットを貸してくれるから、そこに茶葉を入れ、お湯(給湯器が列車の中にある) を勝手に注げばよいのである。 それってたぶん、読者の皆さんが将来ウズベキスタンに亡命する際には必須の知識なのだが、知らなかったでしょ?

オリンピックが終わって、名前も知らん芸人がひな壇で大騒ぎするバカ番組がまた復活した今日この頃。 結局、岩合さんのニャンコもの (NHK BS) しか僕が見る番組がないという状況は変わらないのである。 うーむ。(注 1)

 

(注 1) ウソです。 ホントは 「鉄腕 DASH」 とか 「行ってQ」 とか 「だまされた大賞」 とか 「どっきりグランプリ」 とか 「王様のブランチ」 とか 「月曜から夜ふかし」 とか見てます。 「月曜から夜ふかし」 に時々出演する 「ざじずぜぞ」 が 「だぢづでど」 になってしまう和歌山弁の洋品店のおばさんが実は大好きなんです。ウソついてすみません。 

 

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山中竹春先生、横浜市長選で当選しちゃったのね。 知人としては 「おめでとうございます」 と喜ぶべきなのであろうが ・・・ あのー、山中市長、つかぬことをうかがいますが、東大のレギュラーコースの講義 (10月8日(月)19:30- )って市長の予定表に入ってます? まさかとは思いますが、この手の日程調整を一切放り投げて、後は野となれ山となれ、って状況になっているなんてことはありませんよね?

お返事お待ちしてますよ。 返事が来ないと、うちの事務局の怖いおねいさん方が 「市長は選挙前の公約を守れ―!! 市民の生活を守れー!!」 などと叫びながら横浜市庁舎に乗り込むかもよ (笑)

 

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知り合いからの依頼、あるいは単なる行きがかりで、あまり知らない団体・研修会の講義を引き受けることがある。 そういう場合、先方は私がどんな人かがわかっていないことが多いのだ。 私の専門領域をまったくご存知ないこともあるし、逆に 「厚労省のOBなんだから、薬事行政の話ならなんでも知ってるんでしょ」 などと途方もない誤解をしている方もいる。

専門性だけでなく、講義の趣旨・目的の問題もある。 サル的なヒトは 「薬機法を教えてください」 だの 「保険制度の概要を説明してください」 だのという趣旨の講義・講演は大嫌いなのだ。 だって講義してても全然面白くないんだもの。 というか、そんな講義って誰でもできるだろ。

少し前に後発品やバイオシミラーの講義を頼まれたのだが、私はそのあたりに詳しいわけではない。 むしろ苦手。 実力はクリリン並みである(ドラゴンボール基準)。 でも男が一度引き受けた仕事なのだから、きちんとやらないといかん(いや、女でも同じだ)。 

というわけでここ数日、後発品やバイオシミラーの資料をたくさん読んで勉強してるのだが、読み始めてみるとこれが結構面白いのだ。 FDA の ANDA (後発品申請のことね)なんて、たいていのことは知ってるつもりでいたが、特許戦略や訴訟戦略の多様さにあらためて驚かされたり。 ふふふ、バイオシミラーのパテント・ダンスって楽しいなぁ。 法解釈の穴 (曖昧なところ) を FDA 自身が堂々と解説してるのも愉快である。 無謬性というビョーキに頭がやられてるニポンの役人とは大違い。

勉強の成果をきれいにスライドにして、「やれやれ、一仕事終了!」 となった。 苦手領域だったけど、ちゃんと勉強したから、戦闘能力もギニュー特戦隊レベル (ドラゴンボール基準)にまで上がった気がする。

しかし。 なんか悔しいのである。 これって俺のホントの実力ではない。 俺だって出そうと思えばスーパーサイヤ人並み (ドラゴンボール基準) の戦闘力が出せるのだ。 なのに、研修主催者や受講生に忖度してギニュー特戦隊レベルの大して面白くもない講義を提供しようとしている。 製薬業界の常識を並べただけの、こんなつまらないスライドで講義していいのか、自分? これでは、講演終了5秒後にはすべて忘れ去られる業界人のプレゼンと同じだぞ?

自問自答の末、スライドの最後の方に、研修の主催者がまったく期待していないような、ややこしいスライド (理論分析のスライド) を何枚かこっそり入れてしまうことにした。 主催者も受講生も何のことやら理解できぬだろうが、知ったことか。 へへへ、ざまぁみろ。 これがスーパーサイヤ人の実力だぁ!

 

・・・ 大学教員の、とある日常 。

 

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滝良子さんが急逝された。 ソラマメさん。 昭和の終わり頃の 「全日空ミュージックスカイホリデイ」 というラジオ番組のパーソナリティのおねえさんであった。 三畳下宿に住む貧乏学生にとって、ラジオが心の支えだったことはだいぶ前の記事に書いたっけ。 これね → I Love Radio ! - 小野俊介 サル的日記

 

大好きだった人たちはみーんなあっちに行ってしまっているのだから、あっちに行くのがだんだんイヤじゃなくなってきていることに気付く自分。 若い頃にはなかった感慨である。

ソラマメさん、さようなら。 Good bye for now.  あちらでまた涼やかな声を聴かせてください。 そのうちみんなそっちに行きますので。