小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

外国ネタでごまかさない

ちょっと遅い夕飯となってしまった先週の木曜日。 テレビをぼんやり見てたら、いろんな国の外人たちがひな壇に上がっている番組があった。 お笑いタレントと一緒になって好き勝手なことを叫びあうという、なんとも安上がりなつくりの番組だが、これがなかなか面白い。

イラン人の女性の告白が衝撃的であった。 いわく 「イランの若い女性はね、整形手術を結構してるんですよ。 鼻を低くする手術 」。

ガ━━(゚Д゚;)━━ン!

顔が平べったい族を自認する家人と顔を見合わせる。

なんでも、高すぎる鼻を削って低くするのが、若い女性のたしなみなのだそうだ。 その女性は鼻の付け根のあたりを削って低くしていた。 ほれ、経歴詐称疑惑かつ整形疑惑で一時期有名になったあの自称ハーフのお兄さんの鼻の付け根が妙に高かったでしょ? あの部分。 イランでは若いころに手術する娘が多く、「術後にペタリと鼻に絆創膏を貼っておくのが、またキュートなのよねぇ」 とのこと。 その感覚、分かるような分からんような。

確かにそのイラン人女性の鼻の形はとても美しい。 それ以上の高さ・大きさになると、昔のおとぎ話に出てくる魔女の鼻のイメージに近づく、ということなのかもしれん。 それにしても ・・・ その鼻の削った部分、少しオラに分けてくれんもんかね、とは思うぞ。

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次の話題が、イギリス人とフランス人は仲が悪い説。 うーむ、これは素直に納得がいく (笑)。 経験上確かにあいつら、相当に腹の中で相手のことをバカにしている感はある。 そこにドイツ人やオランダ人が加わると、それこそちょっとした場外乱闘は必至。 ヨーロッパで医療機器がらみの会議があったときに、隣に座ったドイツ人のおっさんがニマニマしながら、同席している他国人の悪口を僕に言い続けていたのは懐かしい思い出である。

ICHでガイドライン作っているときにも、ビミョーに危険なジョークが飛び交うことがよくあったっけ。 多くの場合、アメリカ人の横暴 (端的に言えば FDAね(笑)) に欧州人が呆れた顔をして皮肉を言うパターン。 むろん軽いジョークなのだが、本音もあるに決まってる。

そうした場で日本人はというと、たいてい人畜無害のミソッカス扱いで、ジョークの直接の対象になることはまずない。 というか、日本人をへたにいじると、マジでシャレにならん人種差別発言そのものになってしまうからな。 でも裏では、英語がろくにできないくせに常に曖昧な笑顔を浮かべ、時に会議中に熟睡し、いつも産官学一体となって不気味な団体行動をする日本人たちって、相当にひどいことを言われているに違いない。 聴かぬが花だろう。

それはさておき、イギリス人とフランス人の勝負である。 番組では両国のおじさん・おばさんに 「自国の誇りは何?」 と尋ねたのである。 そしたらこんなやり取りが。

仏人: イギリスにはおいしい食べ物がなんもないのよねー。
英人: けっ。 フランス人なんて、タツムリとカエル食ってるそうじゃねぇか。
仏人: フランスのワインに優る飲み物はないわ。 フランスが世界一に決まってるでしょ。
英人: なにぃ? あんな軟弱な飲み物よりもなぁ、イギリスが誇るスコッチウィスキーの方がうめえに決まってるじゃねーか!
仏人: 世界に誇るフランス料理の精妙な味、味音痴のイギリス人に理解できるのかしら。
英人: てやんでぇ! フランス料理ってほんとチマチマしてて、腹いっぱいにならねーよな! おれたちイギリス人はな、フランス料理食った後にフィッシュアンドチップス食わねーと腹いっぱいにならねぇんだよ!

・・・

・・・ 

・・・ イギリス人のおじさん。 そ、それ ・・・ 惨敗っす ・・・

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インド映画ということで食指が伸びなかった 「3 idiots (邦題: きっと、うまくいく)」。 これ、素晴らしいじゃないか。 すっかり油断してたよ。 2億点。 

例のインド踊りは盛大に出てくるけど、話の展開は決してインド風というわけではない。 人生と社会の悲喜こもごもを現在の観客に受けるスタイルで描くと、結局こういうハリウッド風に落ち着くのだろう。

この映画の基本線は喜劇。 だから比較するのはむろん変なのだけど、映画のテイストと余韻があの名作 「フォレスト・ガンプ」 と少し似てるなぁ、と思いましたよ。

若きメリル・ストリープあるいはグレン・クローズのインド人版といった感じのきれいなおねえさんが登場。 鼻が高すぎるとキスするとき邪魔になるかどうか、のくだりで、上述のイラン人のおねーさんを思い出して大笑い。