小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

暑いから、クイズでお茶を濁そう

暑いから、クイズでお茶を濁そう。 モンティ・ホール問題というやつです。 ググったらすぐに答えが出るほど有名な問題ですが、自分の頭で考えてみてください。 状況は簡単です。

あなたはテレビ番組にゲストとして出演しています。 あなたの目の前にはテレビ局のセットがあって、三つの閉じたドアがあります。 あなたの隣には、司会者(久米宏)がいます。 久米宏、結構背が高いなぁと感心したりして。

A、B、Cという三つのドアは閉まってますが、そのうちの一つのドアが「当たり」です。 当たりのドアには豪華商品(自動車)が隠されています。 残りの二つのドアの後ろには、ハズレとしてヤギ(動物)がいます(注1)。 あなたは、三つのドアの中から、最終的に一つを選んで、アタリの豪華賞品(自動車)をゲットしたいわけです(注2)。 司会の久米宏は、どのドアの後ろにアタリがあるかはもちろん知っています。

(注1) 出演しているのは大人しいヤギさんで、暴れないし、鳴かないし、ウンチやおしっこもしません。
(注2) 車よりもヤギさんが好きなヒトもいると思うが、とりあえず無視します。 私はどちらかというとヤギさんを貰った方が正直嬉しい。

さて、久米宏はあなたに「どれか一つのドアを指定してください。 どれでもいいですよ。 司会者からあなたへのサービスとして、私はそのドアではない、残り二つのドアのどちらかを開けてみせます」と促してきます。 あなたは、どれか一つドアを指定してください。

例えば、あなたがAを指定したとしましょう。 すると、久米宏は、BかCかどちらか、当たりでない方のドアをパタンと開けてみせます。 司会者は答えを知っているから、どんなふうに当たりが配置されている場合でも必ずそれができますね。 例えば、久米宏がCを開けたとしましょう。

閉まったままの残りのドアはAとBです。 さあ、最終決断の時が来ました。 あなたの決断、それは次のどちらかです。

[1] 「初志貫徹なのじゃ。 最初に指定したAを開けてくれ」
[2] 「最初に指定したAではなく、Bの方が当たりのような気がしてきた。 Bを開けてくれ」

さぁ、あなたは、[1] か [2] か、どちらを選びますか?

・・・ という問題。 自力で答えを出した正解者には、私から、来年の夏に誕生するかもしれないカブトムシを差し上げる・・・かもしれない。 ちなみにこの問題は、有名な数学者たちが間違えた、といういわくつきの問題です。 くれぐれも、いきなりググらないでね。 人生の幸せは、正解を知ることではなく、正解に至るまでの過程にあることは、皆さんも過去の恋愛・結婚経験でご存知のはず。

まわりの方々を巻き込んで、大いに議論しましょう。 面白い発想の答えが結構出てくるもんですよ。 今の季節、オリンピックもやってることだし、会社や学校の生産性を少しくらい下げても、大丈夫でしょ(笑)

実はおそろしいことに、薬が効くかどうか、や、危ないか危なくないか、の公的医薬品評価も、この問題とパラレルな構図を抱えています。 それは解説編で。

(業務連絡) うちの学生さんへ
単純なベイズ更新の考え方だと変な答えが出るのはなぜかを考えて、メールで回答すること。