小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

秋とカブトムシとニューヨーク

今日のブログはユルユルバージョン。 実はユルユルバージョンの時の方が、気合を入れた仕事バージョンの時よりもアクセス数が多いのが情けないところなのだが、まぁそれでいいのだ。

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急に涼しくなってきたのである。 先週金曜日は、日科技連が実施している生物統計家の合宿研修のお手伝いで箱根へ。 歴史ある研修コースで、素晴らしい先生方が講師をされています。 レギュラーコースを企画する立場である私としては、このように成功している研修コースのあり方を(こっそり)教えてもらう絶好のチャンスでもあるので、楽しみに参加しました。

おまけにその日は中秋の名月。 露天風呂につかりながら満月を愛でるという、人生における幸せの形の結構上位に来る幸せを味わわせて頂きましたよ。 千年前のヒトも、数千年前のヒトも、こうして月を見上げていたのだろうなぁと思うと、なんともしみじみとした心持ちになる。

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カブトムシ、実はオスとメスが一匹ずつまだ生きている。 6月初旬産まれだから、相当に長生きの部類である。


何を好き好んでこんな虫を飼ってるのかと虫嫌いの方々は思うのだろうね。 私もすべての昆虫が好きというわけではない。 例えば、ド派手な蝶の幼虫などはできればご遠慮申し上げたい方なのである。 「うおっ、すげー! アオバセセリの幼虫ハケーン!」 などと山中で無邪気に叫んでいるNPO法人むしむし探し隊 (全天北京赛车PK10计划,全天稳定计划!) の養老孟司先生たちとは本質的に違う。 (注 1)

(注 1) 養老先生は 「ハケーン!」 とは言わないと思います。 すみません。

カブトムシの良いところは、あんなにデカい図体をしていながら、樹の汁を吸うだけの虫というところなのだと思う。 人を噛んだり、吸ったり(笑)しない。 劣悪な環境でも、幼虫(イモムシね)は地面の中で、腐葉土を食って黙々と育つ。 数カ月はほったらかしで大丈夫。 超過密で飼育しても共食いなんてこともしない。 平和的なイイやつらなのである。 満員電車で黙々と通勤しているニッポンのお父さんたちと通じるものがある。

あ、そうそう、カブトムシは成虫の体の表面がにゅるにゅる・テカテカ・ぶよぶよしていないのも良いよね。 ゆっくりノソノソとしか動かないのも好ましい。 表面がテカテカしていて、シャカシャカと素早く動くあの昆虫の嫌われようときたら、かわいそうなくらいだもんね。 

幼虫、たくさんいるので、欲しいヒトは声をかけてください。 ペットボトルごと差し上げますから、お手を汚すことなく持って帰れますよ。 後は部屋の隅にほったらかしにしておけばよい、というお手軽さ。(注 2)

(注 2) マット(腐葉土)は通販で買えます。 数匹の飼育なら 10L(1800円くらい)一袋買っておけば十分。

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今日は徹底的に手抜きして効率的に読者を喜ばせようと悪賢く企んでいるサル的なヒトなのである。 他人の褌(ふんどし)で相撲を取るってヤツだ。(注 3) へへへ、だったらね、ダンナ、「こども」 と 「ワンコ」 出しておけば女子供はイチコロですぜ。 両方揃っていれば完璧だ。

(注 3) 実際に他人のフンドシで相撲をとれって言われたら相当に嫌な気がする。 いろんな液体が浸み込んだ、湿った感触を想像すると ・・・


(写真は、超有名ブログ Maru in Michigan Maru in Michigan の2013.9.11 記事からお借りしました。)

はい、ご存知 Maru くん(犬)と一茶くん(人間)のニューヨーク旅行のワンショットである。 見上げる先にあるのは Times square の夜のきらめき。 どうです、お二人の素晴らしい表情!

皆さんもニューヨーク、好きですか。 私は大好きだ。 あなたの世界一好きな都市は?と尋ねられたら、私は迷うことなくニューヨーク (か、ボストン) と答える ・・・ ちゃんと答えていないような気がするが、気にすることはない。

Wall street のあたりのビジネス街と観光地が同居する現代的な風情が良いし、セントラルパーク界隈の落ち着いた雰囲気も良い。 昔は怪しいお店がある区画があったが(今は無くなったようですが)、あれはあれで都会の表情だったと思う。 ブロードウェイミュージカルを堪能してからホテルへの帰り道の夜、裏通りで寝ているホームレスを見て複雑な思いを抱いたり。

国連本部のそばにある某世界的製薬企業の本社ビルの受付にいる人相の悪い屈強な受付嬢ならぬ受付おじさんたち(映画 Men in Black に出てきそうな感じ(笑))をガラス越しに覗くのも楽しい。

そして何よりも、ギャラリーフェイクのフジタがキュレーターをしていたメトロポリタン美術館。 尾形光琳といった日本美術、アジア美術も素晴らしいし、ヨーロッパ絵画はため息が出るほど充実しているし。 楽しい画 (ラ・トゥールの「女占い師」なんか) がたくさんあるのも嬉しい。 フジタとサラが初めて出会った 「ハンサムボーイ」 の画 (ブロンズィーノの 「若い男の肖像」ね) の前では、思わずニンマリしてしまったよ。

仕事を早めに終わらせて、時間を無理矢理にひねり出して、丸一日、人類の美の殿堂メトロポリタンにこもる幸せ。 この世で一番幸せな時間の過ごし方は?と尋ねられたら、私は迷うことなく 「メトロポリタンで丸一日(か、ボストン美術館で丸一日)」と答える ・・・ ちゃんと答えていないような気がするが、気にすることはない。

というわけで、誰かニューヨークで学会やってください。 東大医薬品評価レギュラーコースをニューヨークで開催するというのもありかも。 参加希望者はいませんか?

なお、Maru くんと一茶くんの写真集第二弾が発売されるそうである。 「ぼくのともだち Maru in Michigan」 2013.10.31 発売。 心がいつも荒んでいる製薬業界人のあなたは、買うべきでしょうね。