小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

何ごともない春の日々

毎週毎週、面白いことが身の回りで起きるはずなどないのです。 そこのあなた、何か仕事の情報を拾ってやろうとか、研究のネタをパクってやろうとか、サル的なヒトにケチを付けるためのネタを探してやろうとか (ご苦労さまです)、そんなさもしい心でこのブログを読んではいけません。 皆さんのそんなくだらないご利益のために私は無料奉仕しているわけではない。 ほら、そんな汚い下心を持った人たちのディスプレイでは、私のブログの文字はだんだん薄くなって読めないはずなのだ。 このブログは、心のきれいなヒトにしか読めないブログなのですよ。 どうですか? 読めますか? え、読める? あんたの目、一体どういう造りしてんだ? あんた、もしかして人間じゃないな? 「They Live (1988) 」 の世界か(笑)

というわけで大体お分かりだと思うが、今週はネタがない(笑)。 ネタが無いから身の回りの出来事、三題。

*****

その1。 散歩しながら、たまには美しい写真なんぞを撮ってブログに載せてやろうかと思いたったのである。 近所の大学の構内では今は梅が満開で甘い香りが漂っている。 他にもいろんな花が植えられていて、とてもいい気分。 パシャパシャとシャッターを切る。 うーん、いい気分。
 

で、この紫色の花。 何の花だか実はよくわからないのだが (ご存知の方、教えてください)、しっとりと落ち着いていて風情がある。 家人と 「これ、かわいい花だね」 などと会話しながら何枚か写真を撮っていたら、家人が一言。

「あのさぁ。 さっきから見てると、あんた、どうしてそうローアングル、ローアングルから花を撮ろうとするのよ。 スカートめくりしてるんじゃないんだから。 花が下を向いた風情が可憐でかわいいの。 下から撮ったら風情が台無しでしょうが、もうっ!」 と怒られてしまった。 
・・・ ショボーン (´・ω・`)

確かに、素人がこういう花や虫を一眼レフでカッコつけて撮ろうとすると、花や虫に不必要に接近してしまう。 対象物の構造を精緻にプロっぽく撮らねばならないかのような使命感 (というか錯覚(笑)) に駆られて、本能的にそういうアングルばかり探してしまうのである。 そういえば、梅の花を撮るときもそうだった。 科学者としては正しい本能かもしれんが、現代の文明社会を大過なく生きるには危険すぎる本能というべきであろう。 いやはや。 街なかでは決してカメラを持つまい、と固く心に誓ったサル的なヒトなのであった。

*****

その2。 へへへ、へへへ、へへへ。 あのね、画面をしゅるしゅる、デジタイザーペンでクリっクリっとするやつをついに買ってしまったのである。 マ○クロソフトの Surface Pro 3。 「これさえあれば、なにもいらない」(キリッ) なーんてね。 へへへ、へへへ ・・・ 

え、なになに? 「あんた、昔、マイ○ロソフトなんて大嫌いって言ってたじゃないか? あの素晴らしい正論はどこに行ったんだ?」 って? ブログにもはっきり書いてあるって? え、どこよ? ・・・ 「日本人はこのくらい我慢しろよ」と日本支社の日本人がいう - 小野俊介 サル的日記 あ、ほんとだ。 ちっ。 こまけーこと覚えてる読者だなぁ、あんた。

あのな、耳の穴かっぽじってよく聞きなよ。 一回しか俺は言わねぇからな。

君子豹変す。

実はこれって十数万円もする。 目ン玉が飛び出るような価格である。 ここ数ヶ月、大学生協で触ってみては、買おうか買うまいか、ブチブチブチブチ呟きながら悩んでいたら、秘書さんから 「あー、毎日毎日ブツブツブツブツ小うるさいったらありゃしない。 ほんとセンセは人間が小さすぎ。 トットと買ってきてください!」 と怒られてしまったのだ。

数年に一度の、口から心臓が飛び出すほどドキドキする買い物であった。 が、ついに私にはイラスト描きマシーンを手にしたのですよ。 ブログにサル的なイラストが登場する日も近い。 乞うご期待。

*****

その3。 東大には本郷キャンパス駒場キャンパスがあって、1、2年生は駒場キャンパスで勉強することになっている。 つい先日、入試の合格発表があり、今、駒場キャンパスには入学手続きや部屋さがしをする新入生で溢れかえっている。 

先日、駒場キャンパスで用事があって、正門からトコトコとキャンパスの中に入ろうとしたら、いつも挨拶をする守衛のおじいさんが女の子と話をしていた。 赤ほっぺのちょっとかわいい女の子は新入生らしく、入学手続き関係の書類が入った水色の紙袋を抱えていた。 ちょっと耳を澄ますと、こんな会話を交わしていた。

「あの、今年やっと合格できました。 嬉しいです。 これからよろしくお願いします」 とハキハキと守衛さんに挨拶する赤ほっぺの女の子。
守衛さんのおじいさんは 「よかったねぇ。 出身はどこ? 頑張りなさいよ」 などと言いながら、ニコニコ。

なんといい子なんだろう。 きっとしっかりした家庭で愛情たっぷりに育ったんだろうなぁ。 大学のセンセイや教務係の職員に学生が挨拶してるのは、まぁよくある光景 (それすらしない学生もたくさんいるけど)。 成績や卒業に直結するものね。 でも、守衛さんや、生協食堂のおばちゃんや、構内・校舎を掃除するおじさんにきちんと挨拶する東大生って、実はほとんどいないのよ。 他大学で講義したときの印象からすると、よその大学の学生ははるかにきちんと職員や部外者に挨拶をしている。

その素直なやさしい心を持ったまま、しっかり勉強して、立派なオトナになってください。 社会人の一人として、心から応援していますよ。 頑張れ!

そういえば、僕らの学生時代にこんな曲があったことを思い出した。 ベタだけど。 何十年たっても心にしみる曲は変わらない。