小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

ドラクエしすぎない

なつやすみのにっき

いやくひんひょうか小がっこう 1年2くみ おの しゅんすけ

8月10日 はれ

きょうは、とてもあつい日でした。 パンツとシャツがあせでぬれべしょで、きもちわるいです。
そとでザリガニつりをしてかえってきたら、うちの外のかべに、セミのようちゅうがはりついていました。
かべからおちるといけないので、ちかくの木にうつしてやりました。

ばんごはんは、れいとうサンマとごぼうでした。

ごはんのあとで、セミがどうなってるかを見にいきました。 そしたら、もう白いセミが外にでていました。
とてもきれいでした。
おかあさんが 「まだやわらかいから、さわったらだめよ」 といいました。
そしたら、足のゆびをかにさされて、かゆくてたまりませんでした。

いえにはいってから、ドラクエをしました。 メラができるようになったのですごかったです。
でもドラゴンのつよいのがでてきたので、しぬかとおもって、びっくりしました。

ドラクエをしたら、おかあさんが 「3じかんもやったらだめでしょ」 とおこられました。
「まだねむくないよ」 といったら、「じやあ、セミがまだいるかみてきて」 といいました。

ぼくはかにさされるのがいやだったけど、見にいきました。
そしたら、もうセミはいませんでした。
おかあさんに 「セミはいなかったよ」 といったら 「あんたが3じかんもドラクエやったからでしょ」 とおこられました。

せみがかえってくればいいなあ、とおもいました。

*****

おおむね、というか実際にそのような生活を送っているサル的なヒトである。 皆さんお元気? 夏休み、のんびりしてますか?

少し前にズボンを買いに行ったのである。 パンツとか言うなよ。 気持ちわりーからな。 買いに行ったのはおズボンだ。

サル的なヒトには服を買うという習慣はない。 服なんていうのはなんか布を身にまとっていればいいのである。 すっ裸だと捕まるし、冬は寒いからな。 365日同じ服を着て、同じ靴を履いて出勤しても、なんら不自由はないし、不満もない。 そうは言っても加齢臭は嫌だし、汗臭いのも嫌なので、洗濯はしてもらうけど。

いつも同じようにバックパックを背負っているので、僕の数少ないズボン (スーツを含む) はすべて右ポケットのあたりが擦り切れてボロボロになっている。 何ら支障はないので平気ではいているのだが、そうするとなぜか家人が怒り出すのだ。 「そんなみすぼらしい恰好やめてくれる? 私が放置してるように見られちゃうでしょうが!」 とのこと。 貧乏人が貧乏ったらしい恰好をして何がいかんのだ、と思うし、ボロを着ている本人がまったく恥ずかしくないのだからそれでいいじゃないか、とも思うのだが、家人をこれ以上怒らせると危険なことになる。

で、近所のユニクロへ。 ここなら僕の稼ぎでも買えるズボンがあることくらいは知っている。

男性モノが並んでいるフロアの一角に、ズボンがずらりと陳列されておる。 おおっ、世の中にはこんなにたくさんズボンがあるのか! まるでおとぎの国のようである。 たくさんありすぎて何が何だか分からないので、目の前にある一番安そうな黒いズボンを二つ、手に取ってみる。 一つはフツーのズボン。 もう一つはちょっとコジャレてる。 なぜか中に紐がついているぞ。 ま、いいや。 二つ買っておけば今後5年間はズボンを買わなくてすむな。

試着室で足の長さを合わせたら、フツーのズボンの方はだいぶ長いので、裾をピンで留める。 裾上げしてもらうためね。 もう一つの方は ・・・ おおっ、ぴったりサイズ! 足の長さがピッタリで裾上げ不要だ!

試着室を出て、カウンターにいる店員のおねえさんに 「えーっと、こっちのズボンはこのピンで留めたところで裾上げしてください。 こっちのズボンは、なぜかぴったりの長さだったので、裾上げはいりませんから」 とお願いしたのだが、なぜかそのとき、店員のおねいさんがほんの少しクスっと笑ったのである。 オレ、なんか可笑しいこと言ったっけ?? ・・・ と不審に思いながら店内を見渡したとき、私はすべてを理解した。

そ、それって、アンクルパンツ7分丈 ってやつ ・・ なのか ・・・ ゲ、ゲフッ (血を吐く音)

しかし貧乏人は立ち直りが早い。 安けりゃいいのよ。 そのアンクルパンツ7分丈をあたかもビジネススーツのように華麗にはきこなして、毎日元気に通勤しているサル的なヒトなのだ。

次にズボンを買いにお店に行くのは、5年後である。

*****

遅ればせながら 「La La Land」 を観る。 おおっ、これはなかなかに優れもの。 映画館でちゃんと見ればよかった。

「La La Land」、ワンダホーな映画ですよね。 ストーリー展開も、にじみ出てくる情感も、ミュージカルシーンも申し分なし。 涙がポロポロとこぼれましたよ。 でもね、人生長いこと生きているといろんな映画を見てるから、つい昔の名作と比較してしまうのよ。 たとえばこれ。 「The fabulous Baker boys」。

「La La Land」 のラストシーンの趣、苦みをそのまま一つの作品にしたのが 「The fabulous Baker boys」 って感じ。 人生ってさ、苦(にが)いよね。 ガキどもには分からんだろうが。

「La La Land」 には感動させられたけど、半年もすれば忘れてしまうかも。 でも30年前に見た 「The fabulous Baker boys」 は忘れられないのである。 心の中の、触ると痛いところに引っかかったままなんだよなぁ。 きれいなおねいさん役があのミシェル・ファイファーだっていう、それだけで評価点が7億点加算されているっていうのもあるけど。