小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

逃げよう。 社会の同調圧力から

またも不愉快な選挙の季節が来ましたね。 少し前にも書いたが (これね → ついでにベーコンもくれよ - 小野俊介 サル的日記 )、勝った、負けたと運動会の幼稚園児そっくりになるんだよな、ニポン人。 国民を煽ってメシを食うTVキャスターは興奮し、盛大に唾を飛ばす。 アンタの口、臭うぜ。 Your mouthwash ain't making it. (注 1)

(注 1) 言わずと知れた Dirty Harry の名台詞。

政治家のレベルは、その国の国民のレベルと同じ。 僕たちはあの程度のサルなのだという厳然たる事実を目の前で見せつけられると、情けなくて涙が出る ・・・ あ、オレはサルだから泣くことないのだった (笑)。 それにしても、なんだよ、「改革保守」 って。 豊洲から噴出するガスで頭がボーっとしちゃったのだろうね。 かわいそうに。 もはや失笑する気も起きない。

右を見ても左を見ても、日本全国津々浦々、「かいかく」 を唱える改革バカばっかり。 「古い体制をリセットします!」 と叫ぶリセットバカも目につきますね。 リセットしてどうすんだよ。 自分たちと同程度のミジンコあたりから進化をやり直すつもりだろうか。

こういう人々って、新薬1個出すだけで 「いのべーしょん」、病院をネットワークでつないだだけで 「くりにかる いのべーしょん」 などと、イノベーションの価値をダダ下げている医薬品業界人 (産官学すべて) と同じ臭いがする。 最近の政府の方針にやたらと出てくる 「真に有効な医薬品」 といった意味不明の表現も同類ですね。

むろん皆さん気づいているだろうが、ここ数十年のお役所・お役人も、今の政治家と同じレベルの改革好きである。 お役所のポンチ絵を思い出してごらんなさいな。 ここ数十年のどんなポンチ絵にもすべて、「現状はダメで、それを改革するために新政策が必要」 って必ず書いてあるでしょ? そんなわきゃーない (笑)。 油断してると、私たちの歴史も、文化も、財産も、健康も、みーんな改革と称して粛清され、更地にされ、おまけにそれらがどこかの企業や学部新設を狙う大学に売り渡されかねない気配。

政治家の皆さん。 あんたたちは改革なんかしなくていいから。 なにもするな。 な。 北朝鮮からのミサイルを迎撃するシステムの予算をつけてくれさえすれば、あとはうたた寝したり、文春砲の的になってくれていれば、それでいいから。

お役所の皆さん。 会社の皆さん。 個人事業主の皆さん。 すべての働く皆さん。 こんなご時世だからしっかり頼みますよ。 ふらつかないでね。

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少し前のハフポストにとても素晴らしい記事が。

「逃げよう。自分を縛り付けるものから」が新しい地図。私たちにとっても。 | ハフポスト

タコ部屋から解放された元SMAP の3人の笑顔を見ていると、少しワクワクしてくる。

そうなのよ。 人生において大切なのは、すべての人にやさしく尽くすこと、そのためには イヤなことから、そして、イヤな奴らからは逃げること。 イヤなヤツらを攻撃したら、自分がイヤなヤツになってしまう。 そうならぬように、逃げる。

精神論において、だけではない。 物理的にも逃げることは大切だ。

私は、街中でイヤな奴が向こうから来るのに気づいたら、クルッと進行方向を変えて、顔を合わせない方向に逃げる。 進行方向前方にイヤな奴の後ろ姿を見つけたら、別の路地に入って違うルートを選ぶ。 それが一番。 だって、その手のイヤな奴らって、こちらがいくらニコニコと 「こんにちは!」 って挨拶して下手 (したて) に出ても、増長するばかりでまともなヒトになんかなりはしないんだもの。

業界の集会や学会の会場でもそうですね。 そういう会場って不愉快な威張りん坊ジジイの巣窟。 せっかくの楽しい気分・向学心が、威張りん坊ジジイ・ババアと会うと台無しになる。 だから顔を合わせないようにするのが一番。 逃げよう。 ただ、警戒していても、トイレの出口なんかでばったり出会ったりするんだよなぁ。

こっちが逃げていても、イヤな奴らの方から接近して絡んでくることもある。 下手に出ることが分かっているヒト、目下、格下、若手、部下に嫌味 (本人はアドバイスという) を言って、いい気分になろうとするおっさん・じじいたち。 奴らの本能みたいなもの。 僕自身にもそうした性向があることは自覚してるが、それって死なない限り治らない。 だから逃げよう。 僕のことが嫌いな人たちは、僕からちゃんと逃げてね。 追いかけないから安心して (笑)。

会議なんかの、逃げようにも逃げられない場での陰湿な嫌味攻撃はもうサイテーである。 「小野センセーの言うことは難しすぎて私どもには分からない」 「小野さんのご高説はともかくとして・・・」 だのとヘラヘラと愛想笑いをしながら、お前は黙っておれ、という圧力をかけてくる。(注 2) 私に発言させたくないのなら、そもそも会議に呼ばなきゃいいのに、きっちり会議への招集はかかるのが機能不全のニポン社会そのもの。 こりゃ戦争には勝てんわな。

(注 2) 発言を封殺されるのは、怖い顔で恫喝されるとすぐ涙目になる私のような弱気なサルだけね。 お役人様、大御所のじいさん、すぐに頭に血が上って怒鳴り声になるおっさんたちの口をふさぐほどの度胸はなかったりするのが情けないぞ、ニポン人(笑)。

そういうわけで、とりあえず、逃げよう。 不愉快なおっさんとは顔を合わすな、口をきくな。 ニポンの会議の99%は出る必要がないので、テキトーな理由で欠席しよう。 イヤなヤツからのメールは 「ゴミ箱に直行」 という設定に。 職場の話、仕事の話、出世の話しかしないおっさん連中の飲み会には出てはいけない。

このくらいの防御策をとって、心の平静がやっと少し保たれるのが今のニポン社会。

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もっとも、改革バカを毛嫌いするあまり、昔はよかった病にかかってしまってはいけない。

会社苦いかしょっぱいか: 社長と社員の日本文化史

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サラリーマンがうつ病にかかっているのは大正時代から変わらない、とか、他社の情報を盗んで捕まっても 『運が悪かったね』 で済ますニポン文化は昔から変わらないことなど、「昔はよかった」 を話の前提にするユルい方々には目からうろこのエピソード満載。 おすすめです。