小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

新幹線で冬眠しない

ムニャムニャ ・・・

へへへ、長澤まさみちゃんったら、そんなにくっついたらダメだってば。 フライデーに撮られちゃうよ。 もう、困ったもんだなぁ、フフフ フフフ ・・・

・・・ ん? ここはどこなの? 春がもう来ちゃったの? なんかあちこちで大騒ぎしてるけど。 なに? 槇原がまたやらかしたって? 剛速球の巨人の元エースがなんかやらかしたのか? なんのこっちゃわけがわからんぞ。 ふぁー (あくび) っと。 もうひと寝入りするか ・・・

・・・ などと幸せな夢を見ながら冬眠しているうちに、もう二か月近くもブログを書いてなかったことに気付いたサル的なヒトなのである。 スマンスマン。 皆さんお元気?

実際、冬眠していたわけではないのだが、何やら細かい雑事に追われたり、正月早々盛大に風邪をひいたりしていて、ブログに手をつけるのを忘れていた。

実は今新幹線の車中。 歴史と伝統ある世界企業、大阪の梅田あたりにあるB社(社名は守秘義務があるから勘弁してほしい。) での無料出張講義をやった帰りである。 皆さん、お疲れさまでした。

いろんな会社で講義をすると、「ホームページに書いてある会社の使命・責任・倫理」 が相当に違っていて面白いことに気づく。 たとえば、多くの製薬企業がちょっとユルい感覚でテキトーに謳っている 「患者第一、顧客第一」 といったスローガンが、B社のホームページにはあまり出てこないのである。 代わりに (というわけでもないけど) 「ステイクホルダーを大切にします」 的なことを書いてある。 なるほどね、そう来たか。 さすがは歴史と伝統のドイツ企業。

ほとんどの会社では、最初の倫理の講義の冒頭で 「あなたたち、『患者第一』 って会社の看板に大きく書いてるけど、だったらなぜ、ビル・ゲイツとでも組んで、慈善事業で、世界の貧乏タレの国々にお薬を無料で配布しないの? 社員の皆さん、どうしてそんなに高そうなスーツや時計や靴を身に着けてるの?」 などと身も蓋もない総攻撃を容赦なく浴びせるのが通例なのだが、B社ではそれができなかったのである。 なんか悔しかったぞ (笑)。 もっとも、ステイクホルダーって便利な言葉ではあるが、「B社のステイクホルダーって結局誰よ? 意味不明の政府答弁と同じで、何の倫理も語ってないじゃないか。 ボーっと生きてんじゃねーよ!」 とチコちゃんに一刀両断されるのだけど。

ところで今日は2月14日。 なんだかおいしい感じのお菓子を麗しい女性受講生から頂いてしまいましたよ。 へへへ。 ありがとうございました。 こんな日に講義を設定してくれた、長い付き合いのC木さんにお礼を言わねばならぬ。 どうもです。

*****

大学での仕事は相変わらず。 最近、教育指導がちょっとユルくなっているので、こういう宿題をうちの研究室の学生に出してみた。

臨床試験で得られた有効性と安全性(副作用)の成績をQALYに換算して、(有効性)-(安全性) > 0 となるような薬を承認すればよい」 などという短絡的なリスクベネフィット分析 (なるもの) が、 国の承認審査の文脈・目的では正当性がなく、また、役にも立たない理由を少なくとも三つ挙げて説明せよ。 他の文脈・目的でこの手の分析を使うことが正当化できると考える場合にはその理屈を説明せよ。

この手の問いにどのような答えを返すかで、その人の能力のレベルはすぐに分かる。 私が評価・採点するならば、たとえば、(1) まともな・正当な経済(厚生)分析と何が食い違っているのか、(2) 社会選択論的な正当性、民主主義・主権のあり方、(3) それらと関連して、業界人がまったく無視する 「母集団」 の問題 (もはや犯罪的ですらある)、(4) パブリックヘルス流のちょっと特殊な健康最大化を目的にするにしても、こんなチャチな原理でそれが達成されるのか、などを論じることができているかで、実力を見る。 いかがでしょうか。 皆さんも考えてみてね。

あ、うちの学生は全員ちゃんと答えるように。 まだ二人しか答案を提出してないぞ。

*****

そうだ、今日はさらにもう一つ幸せが待っているのであった。 金曜日の夜(22:00-23:00)は、岩合光昭さんの 「世界ネコ歩き」 が NHK BS で放映されるのであったよ。 今日のニャンコはどんなヤツだろう。 想像するだけでワクワクしてしまう。

おっと、品川駅に到着しそうなのでこのへんで。 またね。

*****

追記分は次回に移動しました。