小野俊介 サル的日記

いや、その、サル的なヒトだから・・・

ティファニーで朝食しない

・・・ みんな、生きてる? ちゃんと元気に担々麺食べたりしてますか?

 

久しぶりに渋谷センター街マクドナルドに行ったら、7、8人の店員さんがすべて外人さん(インド系の方々)だったのである。 で、その中の一人、小柄な女性店員さんは新人らしい。 日本語もあまり上手じゃない。 何か失敗したらしく、先輩インド人店員のおっさんに英語で厳しく叱責されている。

で、順番が来て、サル的なヒトがその新人さんに注文することになった。 先輩インド人店員が後ろで怖い顔をして新人を見てる。

う・・・。 自分、実は1年ぶりくらいにマクドナルドに来たのである。 久しぶりでワクワクしてるのだ。 で、今日はややこしい名前のバーガー 「大阪お好み焼き風ソースたまごてりやき」を頼みたいのである。 お好み焼きソースとたまご照り焼きの組み合わせなんて、もはやサイコーという以外表現しようがないじゃないか。

で、でも、日本人でも舌を噛みそうなこんな長い日本語の名前を、この新人さんが処理できるわけがない気がするのだ。 注文を間違えたら、このインド人女性店員はまたおっさん店員に怒られるんだよなぁ ・・・ どうする、自分?

 

「あ、ビッグマックください」

 

・・・ 自分はやさしすぎる(ダメな意味で)とつくづく思う。 信頼できる今の秘書さんたちから 「小野センセはやさしすぎるんですよ。 だから毒を吐く人たちが寄ってくるんですっ! 毒にやられてこのところずっと体調を崩してるじゃないですかっ!」 と厳しく叱られている。

そのとおりだと思う。 自覚はあるし反省もしてる。 ごめんなさい。

オフィスに突然やって来て、同僚の悪口・陰口や上司への不平不満を吐き散らす人がいるのだ。 曰く 「あの人って学歴は立派なのに無能」「あんな幼稚なミスを平気で犯す」「私はあの人の尻拭いばかり」等々。 聴いてると確実に気分が悪くなる。「あなた、『天に唾する』って言葉、知ってる? あなたが言ってる悪口って、たぶんそのままあなたに帰ってくるはずだよ」 と諭したくなる。

しかし一方で、「この人、昔からこんなふうに人の陰口ばかり言うから皆に嫌われていて、誰からも相手にされてないよなぁ。 仲が良いわけでもない僕以外に愚痴をこぼす相手もいないのか・・」 と思うと、なんだかとても気の毒になってしまう。 だから精一杯やさしく丁寧に対応するのだが、それって、毒(負の感情)を顔面に浴びながら相槌を打ち、お愛想を言う、という忍耐力を養う修行そのもの。 修行僧ならぬフツーの大学教員は精神を病んでしまうのだ。

自分のこの性格、治したいけど治らない。 自分ではどうにもならん。 で、秘書さんに呆れられ続けてる。 あーあ。

 

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お久しぶりです。 いろいろなドタバタがあって、人生が嫌になって、ブログ書くのが面倒くさくなって、サボってました。 ごめんなさい。 正直に謝ってるのだから許せよな。 最近は、日々の感慨や憤りを twitter で手っ取り早く呟く癖もついてしまいました。 すまんね。 反省はしてるのだから許してね。

 

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先週の土曜日の朝。 ぼーっとした頭でメールを開けたら、昔の教え子の一人からこんな写真が届いたのである。 こ、これは ・・ もしや ・・・

 

 

・・・ ∑(゚Д゚)ファッ!!?

 

・・・ な、なんてこった。 やりやがったよ、このおねいさん。 二年越しで、ついに成し遂げやがったよ ・・

 

ティファニーで朝食を in NY プロジェクト。

 

あのトム・クルーズにすら 「Oh, これは本物の Mission Impossible ね」と言わせしめた極秘プロジェクトである。 一歩間違えば日米両国の安全保障体制を大きく揺るがしかねない重大案件だったのである。 詳細は二年前のこの記事を読んで頂きたい (これね → 

ティファニー本店を探さない - 小野俊介 サル的日記 )。

要は、うちの研究室で2019年に博士を取得した聡明で可憐な卒業生のおねいさんがニューヨークに駐在することになったので、

ティファニー本店でオードリー・ヘップバーンになるのだ! 最悪、ごっつい警備員に 『ヘイ、ユー! 店先でクロワッサン食うな!』 と怒鳴られて追いかけられてる写真でもいいから(笑)」

との秘密指令を元指導教員のサル的なヒトが発したのである。

が、間の悪いことに、当時ティファニー本店は改装工事中で仮店舗に移転中。

「せ、センセ― ・・ ティファニーが ・・ ティファニーが ・・ 五番街に ・・ ありません ・・ (げ、げふっ(血を吐いて倒れる音))」

という無念のメールが届いて以来、おねいさんはニューヨークで消息を絶ってしまい、行方が分からなくなっていた。

 

あれから二年。 彼女は大和なでしこの魂を失っていなかった。 ついに成し遂げたのである。 それも芸術的ともいえる精度で。 サングラス。 アップした黒髪。 手にはクロワッサンと紙コップのコーヒー。

 

 

東大の教員になって 17年。 まったく何も良いことが無かった(どころか嫌なことばかり経験した)17年間だったが、喧騒のニューヨークで見事にオードリー・ヘップバーンとなった〇さんの凛々しい姿を見て、教育者としてついに何かが報われた気がしたのである。 なんだか嬉しくて涙が止まらないよ ・・ 〇さん。 ありがとう。 

 

ちなみに〇さんはオードリー・ヘプバーンが本業というわけではなく、某製薬企業の社員としても米国・グローバルの新薬開発の現場で活躍されてます。 社会人学生だったあの当時、頑張って勉強して研究してたもんね。 マンハッタンのこんな光景を眺めながら働いているそう。 かっこいいなぁ。

 

 

あ、そうだ、一つ忘れてはいけないことがあった。 おねいさんからの頼まれごとがあったっけ。

 

撮影に全面協力いただいた、私の大切な友人のチーフディレクター&フォトグラファーとアシスタントディレクターへの appreciation もほんの少しだけ書いていただくことは可能でしょうか。友人がいなかったら実現していないミッションでした。素晴らしいチームワークです!

 

もちろんです。 Chief Director と Assistant Director のお二人様(日本人かな? 外人さんかな?)、お手伝い頂き本当にありがとうございました。

 

Thank you so much for helping my dear student to carry out such a near impossible mission to perfection. I fear that your team may have been yelled at by the security guards and/or laughed at by the tourists. If you ever come to Tokyo, definitely stop by my office at the University of Tokyo. I will treat you to Akamon Ramen.

(こんなに難しいミッションを私の大切な教え子が完璧に遂行するのを手助けしてくれて本当にありがとう。 皆さんが警備員に怒鳴られたのではないか、観光客に失笑されたのではないかと心配してます。 東京に来ることがあったら、東京大学の私のオフィスに立ち寄ってね。 東大生協で3番目においしいメニューとされる赤門ラーメンをごちそうしますよ)

 

このおねいさんが社会人学生として博士課程に在学中に、どのくらい聡明だったかを示すエピソードをだいぶ前の記事に書いてたのを思い出したぞ。 参考にしてください。

これね → 

boyaboy.hatenablog.com

 

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大学の研究室まわりでの困りごと(毒を吐く困った人)のトラブルは続いているのだが、今日はそんなつまらんことを書くのは止めておきますね。 また次回以降に。

 

暑すぎて何かがおかしくなっているのか、東大構内では結構な数のセミの幼虫が真昼間から地中から出て来て、道端をトボトボと歩いていたりするのを見かける。 幼虫を少しでも涼しい大木の根元に移してやるのに大忙しのサル的なヒト。 「大丈夫か、地球?」 などと呟きつつ。

 

辛い暑さだが、皆さんも健康に気を付けて。 この夏をうまく乗り切りましょう。 

 

じゃまたね。 今はそんなに切羽詰まった仕事はないので、次回の記事は早めに書けるはず ・・ あ、医事新報の原稿締め切り忘れてた ・・